「Windows 10ミニTips」は各回の作成時点で最新のWindows 10環境を使用しています。
url.dllを利用したショートカットファイルを作る
筆者は長年、とあるコマンドライン型ランチャーツールを使っている。テキスト形式で起動するアプリや、アクセスするWebのURLを管理できるため、保守性も高い点が気に入っていた。
このランチャーツールをWindows 10 Insider Previewで使っていると、応答しなくなることが増えてきた。他のWindows 10 Insider Preview環境は安定しているため、OSというよりもランタイムなどの問題と思っている。また最近は、Windows 10の検索ボックスが便利で、ランチャーツールを使う場面が少しずつ減ってきたこともあり、検索ボックスの使い勝手を高められないかと整備を始めた。
検索ボックスでの検索結果に、既定では現れないツール類や設定類をリストアップさせる方法については、第372回と第375回で紹介した。同じ仕組みを使って、検索ボックスから特定のWebページを開くTipsを紹介しよう。
以前と同じようにショートカットファイルのアイコンを変更しているが、面倒に感じる場合、この手順は省いてかまわない。ちなみに、Shell32.dllのアイコンリソースを用いてアイコンサイズを変更すると、そのサイズのリソースを含んでいないため、異なるアイコンが表示されることもある。
後はキーワードを入力して「Enter」キーを押せば、指定したURLが既定のWebブラウザーで開く。他のサイトを追加する場合は、ショートカットファイルをコピーして、プロパティダイアログから書き換えればよい。
今回の話題、保守性の低さが問題なのだが、有効な解決策は見当たらない。また、Internet Explorerの廃止に伴い、url.dllが使えなくなる可能性もある。その場合は「start」コマンドで代用したいと思う。
URLだけのショートカットファイル
url.dllを利用するショートカットファイルだけでなく、URLだけを書いたショートカットファイルも作れる。ショートカットファイルの記述としてはURLのみのほうが簡単だが、検索ボックスでの検索結果が違う。url.dllを使う場合、検索結果の一番上「最も一致する検索結果に「MYNAVI」が表示されて選択状態であるため(異なる環境があるかもしれない)、Enterキーを押すだけでWebページへ飛べる。
一方でURLだけを書いたショートカットファイルだと、検索結果で少し下の「Webサイト」セクションに当該Webページがリストアップされ、矢印キーの下を押して選択~Enterキーか、マウスのクリックが必要だ。操作の手数が増えるので、url.dllを利用するショートカットファイルのほうが、後々の使い勝手がよい。
目的のWebページを表示するには、「Webブラウザーをアクティブにしてブックマークから選択」のほうが素直ではあるのだが、日ごろからキーボードベースでWindows 10を操作することが多いなら、今回のTipsをぜひ試してみてほしい。
阿久津良和(Cactus)