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OneDriveクライアントによる同期ファイルのチェックはCPU使用率が高く、他の作業に余計な負荷を掛けてしまう。そこで自動起動を無効にし、優先度「低」でOneDriveクライアントを起動する仕組みを紹介しよう。

優先度「低」でOneDriveクライアントを起動

外出先でバッテリー残量を気にしながらPCを使っている場合、サスペンドから復活した際のOneDrive同期チェックが煩雑に感じるのは筆者だけだろうか。CPU使用率は100%に張り付き、他の操作も重くなってしまう。

最近のOneDriveクライアントは、PCのバッテリ駆動を検出すると同期を自動的に一時停止するようになったものの、外出先で同期する習慣がない場合はいっそのこと自動起動を無効にした方がよい。

  • 通知領域のOneDriveアイコンを右クリック/長押しし、「設定」をクリック/タップする

  • 「設定」タブにある「Windowsにサインインしたときに、OneDriveを自動的に開始する」のチェックを外して、「OK」ボタンをクリック/タップする

もちろん自宅など電源やテザリングではない無線LAN環境があれば、OneDriveの同期は望ましいが、それでもメインとなる作業を損ねるような負荷がかかることをさけるため、OneDriveクライアントのタスク優先度を低く起動するバッチファイルを併用しよう。

  • こちらは通常の起動状態。優先度が「通常」となっている。これを「低」にして使ってもよいが、PCを終了/再起動すると「通常」に戻ってしまう

上図はレジストリのRunキーから起動した一般的な状態だが、標準ではOneDriveクライアントの優先度は「通常」になっている。Windows 10は「start」コマンドを使うことで、起動時の優先度を変更できるため、今回は同コマンドを利用した。なお、ユーザーフォルダー名はご自身の環境に合わせて変更してほしい。

  • 下記囲みの内容をメモ帳などで作成し、OneDriveフォルダーなどの任意の場所に保存する

バッチファイルの内容
@echo off
start "" /min /low "C:¥Users¥{ユーザーフォルダー名}¥AppData¥Local¥Microsoft¥OneDrive¥OneDrive.exe" /background
  • バッチファイルを右クリック/長押しし、「ショートカットの作成」をクリック/タップする

  • 「リンク先」の先頭に「cmd 」を挿入して「OK」ボタンをクリック/タップする

  • ショートカットファイルを右クリック/長押しし、「スタートにピン留めする」をクリック/タップする

また、上記手順でわざわざショートカットファイルを作成し、ちょっとした変更を加えているのは、バッチファイルをスタートメニューにピン留めできないためである。後はバッチファイルをスタートメニューから呼び出せば、優先度「低」でOneDriveクライアントが起動するはずだ。

  • スタートメニューで、作成したバッチファイルのタイルをクリック/タップすれば、OneDriveクライアントが優先度「低」で起動する

  • 「Ctrl」+「Shift」+「ESC」キーを押してタスクマネージャーを起動し、「詳細」タブで「OneDrive.exe」を右クリック/長押し→「優先度の設定」を開けば、現在の優先度を確認できる

なお、本Tipsは未完成である。なぜならOneDrive for Businessのクライアント起動方法が確認できなかったからだ。通常起動時のコマンドラインプロセスを確認すると、OneDriveクライアントは「/client=Personal」が付与するが、OneDrive for Businessは何もない。もちろん「/client=Business」も試してみたが結果はNGである。そのため、OneDriveおよびOneDrive for Businessを併用している方は、本Tipsの使用は避けてほしい。

阿久津良和(Cactus)