「Windows 10ミニTips」は各回の作成時点で最新のWindows 10環境を使用しています。 |
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前回述べたようにWindows 10は、Windows Update経由で更新プログラムや一部のデバイスドライバーを提供しているが、必ずしも最新の状態が安定しているとは限らない。今回は任意の更新プログラム導入を一時的に停止する方法を紹介する。
トラブルシューティングツールで抑止する
更新プログラムの一種であるセキュリティ更新プログラムは、その名のとおりセキュリティホールを塞ぐための存在だ。強制的な適用に問題があるとはいが、OSやアプリケーションの動作に悪影響を与え、特定の機能が動作しなくなるようなトラブルが発生した過去がある。
現在のCB(Current Branch)では経験していないが、Windows 10 Insider Preview向けには、一部の環境でOSが起動しなくなる更新プログラムが一時的に配布されたばかりだ。現在は公開を取り下げ、セキュアブートを一時的に無効化することで回避できるものの、筆者も起動しなくなったWindows 10 Insider Previewの復旧に数時間を要している。
Windows 8.x以前は自身で更新プログラム導入を制御できたため、ネット上のニュースなどを参考に導入の是非を判断できたが、Windows 10に同様の設定項目は用意されていない。
だが、Microsoftは救済策として、「コンピューターの問題の防止とトラブルシューティング」ツールを配布している。こちらを使えば、特定の環境で問題が発生するデバイスドライバーや更新プログラムのインストールを抑止することが可能だ。
更新プログラムのリビジョンやデバイスドライバーのバージョンが上がり、支障を来さなくなった場合は、「コンピューターの問題の防止とトラブルシューティング」を再び実行して「Show hidden updates」を選択すればよい。そのため、ダウンロードした「wushowhide.diagcab」ファイルは、ドキュメントフォルダーなど参照しやすい場所に保存しておくと便利だろう。
ただし、多くの更新プログラムは、システムファイルやレジストリエントリーを変更する。更新プログラムをインストールする順番が入れ替わると、OSの動作に悪影響を与える例はWindows 8.xでも見かけることがあった。そのため、今回のTipsはPCの利用に支障が生じる場合のみ、実行するようにしてほしい。
阿久津良和(Cactus)