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Optimize-VHDコマンドレットで収縮

Windows 10 ProではHyper-Vが利用できるため、仮想環境を構築して使い分けているユーザーも少なくないだろう。だが、使い続けているうちに悩まされるのが、HDDイメージファイルの肥大化だ。

特に、Windows 10の仮想環境に更新プログラムを適用した場合、仮想マシン上で更新プログラムを削除しても、一度サイズが膨らんだHDDイメージファイルは元に戻らない。今回は、この肥大化したHDDイメージファイルの縮小手順を紹介しよう。

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    今回のターゲットとなる「Win10Pro.vhdx」のファイルサイズは約46GBだ

まずは、仮想マシン上で不要なファイルをすべて削除する。Windowsの操作に慣れたユーザーならいろいろな方法が思いつくと思うが、ひとまず「ディスククリーンアップ」を使うと簡単だ。不要ファイルを削除したら、仮想マシンをシャットダウンする。

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    「Win」+「R」キーを押して「ファイル名を指定して実行」を起動し、テキストボックスに「cleanmgr.exe /D C:」と入力して「OK」ボタンをクリック/タップ

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    「ディスククリーンアップ」が起動したら、「システムファイルのクリーンアップ」ボタンをクリック/タップ

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    各項目にチェックを入れてから、「OK」→「ファイルの削除」と順にボタンをクリック/タップ

次に、ホストマシンのWindows PowerShellからOptimize-VHDコマンドレットを使い、HDDイメージファイルを最適化する。以下に手順を紹介するが、VHDXファイルに対するパスは環境に応じて変更してほしい。

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    「Win」+「X」キー→「A」キーと順に押すか、スタートボタンを右クリック/長押し→「Windows PowerShell(管理者)」の順にクリック/タップ

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    まずは読み取り専用でマウントするため、「Mount-VHD -Path 'D:¥Hyper-V¥Win10Pro¥Virtual Hard Disks¥Win10Pro.vhdx' -ReadOnly」と入力して「Enter」キーを押す

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    次は最適化。「Optimize-VHD -Path D:¥Hyper-V¥Win10Pro¥Virtual Hard Disks¥Win10Pro.vhdx -Mode Quick」と入力して「Enter」キーを押す

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    最後にアンマウント。「Dismount-VHD 'D:¥Hyper-V¥Win10Pro¥Virtual Hard Disks¥Win10Pro.vhdx'」と入力して「Enter」キーを押す

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    こちらが実行後の結果。「Win10Pro.vhdx」のファイルサイズは約38GBとなり、8GBほど削減できた

今回の環境では、HDDイメージファイルを縮小できた容量は8GBにとどまったものの、別のPC上で稼働させている仮想マシンは、約92GBも小さくできたケースもある。Optimize-VHDコマンドレットには公式ドキュメントも用意されているので、合わせて参照することをおすすめしたい。

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    Windows Server 2016上のHyper-V仮想マシンの例だが、こちらは約133GBから約41GBへと大幅に収縮できた

阿久津良和(Cactus)