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ローカルセキュリティポリシーの設定にナレーターを追加する

ディスプレイ上のテキストを読み上げる「ナレーター」は、目の不自由な方がWindows 10を使うため、また使いやすくするための機能だ。既定では「Ctrl」+「Win」+「Enter」キー(Windows 10 バージョン1703以降。同バージョン1607までは「Win」+「Enter」キー)で起動し、「Ctrl」+「Alt」+「ESC」キーで終了する。

視覚健常者は基本的に使う機会がない「ナレーター」

ナレーターの有効化は「設定」やコントロールパネルで設定できるのだが、「使わない」という選択肢は用意していない。

「Win」+「R」キーを押して「ファイル名を指定して実行」を起動し、テキストボックスに「Utilman」と入力して、「OK」ボタンをクリック/タップ

「設定」の「簡単操作/ナレーター」が起動する。ここで「オフ」を選択しても、ショートカットキーは有効だ

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows NT\CurrentVersion\Image File Execution Optionsキーを使って起動を抑止する方法もあるが、今回はローカルセキュリティポリシーを使った方法を紹介しよう(ただしWindows 10 Proのみ)。

「Win」+「R」キーを押して「ファイル名を指定して実行」を起動し、テキストボックスに「secpol.msc」と入力して、「OK」ボタンをクリック/タップ

「ソフトウェアの制限ポリシー」を右クリック/長押しし、「新しいソフトウェアの制限ポリシー」をクリック/タップ

「追加の規制」をクリック/タップで開き、右ペインの何もないところを右クリック/長押し。「新しいパスの規制」をクリック/タップ

「パス」のテキストボックスに「C:\Windows\System32\Narrator.exe」と入力し、「セキュリティレベル」が「許可しない」を選択しているのを確認してから、「OK」ボタンをクリック/タップ

以上の設定を行うと前述したショートカットキーを押しても、ナレーターは起動しなくなる。なお、ナレーターの実体である「Narrator.exe」をコマンドラインなどから起動した際は、パスの規制が適用されないため起動可能だ。

「イベントビューアー」で確認すると、ショートカットキーを押してもナレーターの起動が抑止されたことを確認できる

Narrator.exeを「ファイル名から指定して実行」から起動したところ、ナレーターは起動する

阿久津良和(Cactus)