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「Microsoft Office 2010フィルタパック」はWindows 10でも利用可能
Windows 10のエクスプローラーが備える検索機能は、Windows Searchによって作成したインデックスをもとに、検索結果を示している。インデックスを作成する際、ファイルタイプをサポートする「IFilter.aspx)」が必要となり、Windows 10では必要最小限のIFilterがインストールされている。
インデックスに取り込む内容として、プロパティのみ、もしくはプロパティとファイル内容の2種類が選択可能だ。両項目の違いは、前者がファイル名や作成日、更新日といったタイムスタンプなどに留まり、後者はファイル内のデータ(文章など)を含むというもの。
IFilterロジックをサポートしているアプリケーション、例えばMicrosoft Officeシリーズや一太郎シリーズなどをインストールすると、アプリケーション固有のファイルタイプが自動的に、IFilterによるインデックス作成に対応する。ただ、何らかの理由で、そのPCにはアプリケーション類をインストールできないケースもあるだろう。
最近はOneDrive経由で異なるPC間でもファイルを共有し、同じドキュメントを参照する場面も少なくないので、PCによってエクスプローラーの検索に違いが出るのは好ましくない。その最たるものの一つがMicrosoft Officeアプリケーションだが、Office自体をインストールせずにOfficeドキュメントを検索可能にする場合は、「Microsoft Office 2010フィルタパック」の導入をおすすめする。
フィルタパックのシステム要件はWindows 7までだが、筆者が確認した限りではWindows 10でも問題なく動作する。とはいえ、インストールの際は必ずシステムとデータをバックアップし、万が一の不具合に備えたうえで導入してほしい。
インストールを終えたらインデックスの再構築が必要だ。下記手順を参考に「インデックスのオプション」を起動し、再構築を実行してほしい。なお、作業中はPCに負荷がかかるため、ダイアログを開いたままにして、メッセージが「インデックスの作成は完了しました」になるまで放置する。
インデックス再構築後はそれまで検索にヒットしなかったファイルが、検索にヒットするようになるはずだ。下図で示しているのは拡張子「.xlsx」を持つExcelワークシートファイルだが、フィルタパックインストール前はヒットしない。インデックス再構築後は、Office 365やOffice 2016が未インストールでもヒットする。
上の2つの画面で、少し疑問が浮かぶかもしれない。例えば、Excelワークシートファイルの作成者は「kaz」であり、検索文字列の「Akutsu」とは合致しない。検索にヒットする理由は、ファイルのプロパティ情報に筆者の名前(作成者「kaz」)が、ローマ字で保存されているためだ。加えて、ワークシート上のセルも検索に含める場合は、前述のようにインデックス作成対象を変更しておこう。
Office 2007以降はファイル保存形式として、従来のバイナリーから「Office Open XMLファイル」に変更されたため、Office 2007~2013上で作成したファイルであれば問題ない。
阿久津良和(Cactus)