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「Windows 10 Creators Update」からは、PowerShellの活用機会が多くなりそうだ。そこで、PowerShellからコマンドを起動する際に、管理者権限を得る操作方法を紹介する。

標準CUIとなるPowerShellの操作方法を身につけよう

2017年の早期にリリースするといわれている「Windows 10 Creators Update」では、コマンドプロンプトが使いにくくなる。下図はWindows 10 バージョン1607と、Windows 10 Insider Preview ビルド15007のエクスプローラーだが、後者では、「ファイル」タブの「コマンドプロンプトを開く」が取り除かれていることが分かるだろう。

Windows 10 バージョン1607では、エクスプローラーの「ファイル」タブに「コマンドプロンプトを開く」「Windows PowerShellを開く」の2つが並ぶ

Windows 10 Insider Preview ビルド15007の場合、「ファイル」タブを開くと「Windows PowerShellを開く」のみとなる

もちろん、コマンドプロンプトそのものがWindows 10から取り除かれることはない。MicrosoftはWindows 10のビルディングシステムでバッチファイルを使用し、過去の資産への影響もあることから、今後も実装すると説明している。

だが、Windows 10の既定値がコマンドプロンプトからPowerShellに変わることは確かだ。例えばクイックアクセスメニュー(Win+Xキー)に並ぶ「コマンドプロンプト(Windows PowerShell)」は「設定」から選択できるが、OSビルド15007の時点でエクスプローラーの設定を変更する項目は見つからない。

「[スタート]ボタンを右クリックするかWindowsキー+Xキーを押したときに表示されるメニューで、コマンドプロンプトをWindows PowerShellに置き換える」のスイッチをオフにすると、クイックアクセスメニューの項目が「コマンドプロンプト」に切り替わる

コマンドライン派の方々も、そろそろPowerShellに慣れておくべきだろう。そこで身につけておきたいのが、管理者権限でコマンド(アプリケーション)を起動する方法だ。PowerShellにはプロセスを起動する「Start-Process」というコマンドレットが用意されており、任意のコマンドなどを起動できる。この際「-Verb RunAs」を付与させると、コマンドを管理者権限で実行することが可能だ。

ユーザー権限でPowerShellを起動し、「Start-Process "notepad.exe" -Verb RunAs」と入力して「Enter」キーを押す

ユーザーアカウント制御の昇格プロンプトが現れるので、「はい」ボタンをクリック/タップする

起動したコマンドが管理者権限で動作しているかは「タスクマネージャー」を利用するとよい。「詳細」タブで表示する列として「管理者特権」を追加すれば、上図で示した操作である「メモ帳」が管理者権限で動作していることを確認できる。

「タスクマネージャー」の「詳細」タブをクリック/タップで開き、列の部分を右クリック/長押しして、メニューの「列の選択」をクリック/タップ

一覧に並ぶ「管理者特権」→「OK」ボタンと順にクリック/タップ

これで列に「管理者特権」が加わり、「メモ帳(notepad.exe)」が管理者権限を得ていることを確認できる

このコマンドラインは、ショートカットファイルなどでも利用可能だ。PowerShellを用いてコマンドを実行する際は、リンク先の内容を「powershell.exe -Command "Start-Process Notepad.exe -Verb RunAs"」などに変更すればよい。

阿久津良和(Cactus)