「Windows 10ミニTips」は各回の作成時点で最新のWindows 10環境を使用しています。 |
---|
送受信したメールは貴重なデータなので、一昔前はバックアップの対象に含まれていた。現在はIMAPでメールを送受信したり、インスタントメッセージが普及したりと、メールそのものを「バックアップ」という概念が薄れたように思える。Webメールのバックアップ需要を満たすには、Webメールのエクスポート機能を利用するとよい。
Gmailはmbox形式でエクスポート可能
メールの送受信は「POP」「IMAP」いずれかのプロトコルを使うのが一般的だ。前者はメールサーバーからクライアントにメールをダウンロードし、サーバー上のデータを削除する。後者はメールサーバー上でメールを管理し、クライアントはコピーしたデータを閲覧・返信している。そのため、IMAPは利用デバイスに左右されず、いつでもどこでも未読状態や振り分けたメールを管理できるため、今では主流となった。
Windows 10の標準メールクライアントである「メール」も、IMAP接続を前提としている。「アカウントの選択」に並ぶのは、Outlook.comやGmail、Yahoo!メールといったIMAPを利用するWebメールサービスが多い。そのため、メールのバックアップを作成するには「メール」ではなく、Webメールのエクスポート機能を利用すべきだ。
今回はGmailの操作方法を紹介しよう。まずはデータツールにアクセスし、アーカイブ対象として「Gmail」を選択する。
次にアーカイブ形式の選択だが、ファイル形式はZIPのままで問題ないだろう。アーカイブサイズは1/2/5/10/50GBから選択できるため、お使いの環境に応じて選択する。配信方法はダウンロードリンクをメールで受信するか、Googleドライブ/Dropbox/OneDriveいずれかのクラウドストレージを保存先として選択可能。こちらも自分が便利な方法を選ぶとよい。
アーカイブの作成を終えると受信トレイにダウンロードリンクを含むメールが送られてくる。リンクをクリックすると先ほどのデータツールページが開き、メールのダウンロードが可能になる。
ZIPファイルの中身は拡張子「.mbox」を持つテキストファイルで、標準的なメール形式だ。後はそのまま保存してもよいし、他のメールクライアントでインポートしても構わない。
なお、先のGmailを選択するページで項目を展開するとラベル単位でエクスポートするメールの選択が可能だ。例えば「重要」マークを付けたメールだけ、もしくは送信済みメールだけと必要に応じて選択すると、処理時間も短縮できる。
阿久津良和(Cactus)