ワニブックスはこのほど、恋愛指南本『じゃあ言うけど、それくらいの男の気持ちがわからないようでは一生幸せになれないってことよ。』(DJあおい 著)と自分革新エンタメ実用書『口ベタ営業マンが渋谷ギャルをナンパし続け半年後に1億の契約をとった件』(なべおつ 著)を発売した。同時期に本が発売されたことを記念して、ネットの人気者の著者ふたりに話を聞いてきた。
渋谷の営業マン「なべおつ」とは?
『口ベタ営業マンが渋谷ギャルをナンパし続け半年後に1億の契約をとった件』著者のなべおつさんは、ナンパから学ぶトーク術や恋愛テクニックを紹介するブログ「渋谷で働く営業マンのナンパ日記」で人気に。マイナビニュースでも過去に、恋愛初心者に向けた「恋愛はできる!」を連載していた。あらためて「なぜナンパなのか」教えてもらった。
――なべおつさんは何者なんですか?
なべおつ: えっ、いきなりですか!?(笑) えっと、会社員で営業をやっていたときに、主に渋谷でナンパといわれる行為をしていました。
DJあおい: 仕事中に!?
なべおつ: いやいや(笑) さすがに仕事終わりにですよ!
DJあおい: 残業みたいな感じですか?
なべおつ: そうですね、営業力を磨くためって目的もあったので、ある種の残業とも言えますね。そのときのエピソードをブログで発信していった感じなので、何者かというと、まぁブロガーですかね(笑)
――ブログや本で披露されているナンパエピソードは実話なんですか?
なべおつ: ほとんど実話ですね。こまかい言い回しとかはちょいちょい違うと思いますけど。
――DJあおいさんはナンパする男性についてどう思われますか?
DJあおい: 私、以前ツイッターでナンパ師についてぼろくそ書いたんですよ(笑)。それがなべおつさんと会ってからずっとひっかかってたんですよね。女性からナンパ師との恋愛について相談を受けたとき「ナンパする男なんてその程度の男だから」みたいな感じでズバッと言ったんです。
あと、ナンパが上手な人っていうのはナンパを感じさせないですよね。へたくそな人っていうのは「あーナンパだ」ってわかるじゃないですか。きたきた! って。それで思いっきりシャッター降りますよね、ガシャンと。そのシャッター降ろさせない人っていうのが上手な人で、すごいなあと思いますけどね。やっぱりコミュニケーションですね。
なべおつ:逆に女性側からすると、ナンパしてくる男性に声をかけられてついて行っちゃうときってどんな気持ちなんですかね?
DJあおい: まあ振られたばっかりの女性っていうのは、自暴自棄になっちゃってついて行っちゃいがちなんじゃないですかね。あとは主婦の方ってけっこう行っちゃうんじゃないですか? 自分のブログでもけっこうそういう相談があるんですよね。
なべおつ: どういう相談ですか? 極めて興味深いです!!(笑) 僕の本の中でも人妻に声をかけるっていうエピソードがあるんですよ。実際やったことがあって事実なんですけど、人妻に声をかけたのってほぼその1回だけなんです。結婚していると恋愛から遠ざかるから、そういう出会いが特別なものになるんでしょうか。
DJあおい: 出会いっていうか、女性として見られたいっていう欲求が強いんじゃないですかね。ですからナンパされたいっていうか女性として見られたい。ナンパもウエルカムじゃないけど、されたらうれしい。「それを華麗に断る私なんて素敵なの」って。そういうのが絶対あると思う。
なべおつ: なるほどー。
一番コミュニケーションのハードルが高いのは初対面、つまりナンパ
――今回発売された『口ベタ営業マンが渋谷ギャルをナンパし続け半年後に1億の契約をとった件』には、どんな女性でも落とせそうなシチュエーショントークが満載ですよね。完成してみていかがですか?
なべおつ: 最初にブログを始めた時から、ナンパ術を教えるっていうより、なにか仕事やビジネスに役立つコミュニケーション術を伝えたいっていうのが根本にあったんですよね。ただ、まだ社会人2、3年目の僕がえらそうに仕事について語ってもきっと共感はされなくて、批判される可能性が高いかなと思って、ナンパに振り切ってトークのシミュレーションを公開したんです。だからどのタイミングで仕事やビジネスの文脈に結びつけていくかっていうのをずっと探っていたんですよね。
今回の書籍化で、自分としては理想的なかたちで本来伝えたかったところが伝えられたんじゃないかなと思ってます。ナンパを通して仕事にも役立つコミュニケーション力を学べるような本にしたいなと思って、つくりました。
――DJあおいさんは、この本を読まれてみていかがでしたか?
DJあおい: おもしろかったです。つっこみどころを演出するっていうのが、すごいですよね。普通は自分をよく見せようとして完璧に近いかたちを装うじゃないですか。なのになべおつさんは、あえてつっこみどころを演出してそこをつっこませる。女の人が天然を装う「養殖天然」と同じやり方ですよね。天然を装ってる女の人のほうがモテたりするじゃないですか。
なべおつ: たしかに僕のナンパ論で言うと、それが一番のポイントかもしれませんね。やっぱり笑いがないとだめなんです。たとえば僕がすごくテンション低いときに「ナンパやってよ」って言われて無理矢理やらされても、100%うまくいかないんです。
ノッててテンションや声のトーンも高くて、どんどんぼけていける、つっこみどころ与えられる、というときは相手も思わずつっこんじゃって会話が生まれます。無理そうな女性でも、ちょっとつっこみどころを与えると笑ってつっこんでくれて、次の突破口が開けることがある。
DJあおい: それは盲点ですよね。イケメン100%の人が「どう、俺かっこいいだろ?」ってほうがうまくいくのかなあと思いきや、なるほどなあと思いましたよ。つっこみどころがあると、つっこみたくなりますもんね。おかしいところがあったら言わずにいられなくなっちゃう。
――どうしてナンパで仕事に役立つコミュニケーション能力が磨けるんでしょうか?
一番コミュニケーションのハードルが高いのって、僕は初対面だと思ってるんですよ。そうなるとナンパほどコミュニケーションのハードルが高いものってないんです。そのハードルをどうやって乗り越えていくのかっていうのが、コミュニケーション能力を高めるための鍵になるんですよね。
ハードルの越え方はいろいろあるんですけど、大切なのは「相手のニーズを想像して、それに応える提案をすること」かなと。
たとえば人見知りでテンションの低い、暗めの女の子に声をかけて、カラオケでどんちゃん騒ぎするプランを提案しても興味もってくれないんですよ。そこは「渋谷イチおしゃれなバーでしっぽり飲み語りしましょう!」みたいなプランの方がついてきてくれやすい。
なので相手の容姿や雰囲気、言動をヒントに「響く」切り口を見つけることが大切で、それが習慣になればナンパも仕事もうまくいきやすくなると思います。
誰だって自分の要望に目を向けてくれて、それに応える姿勢を見せてくれる人には好感を持ちますから。
DJあおい: チャラいだけだとコミュニケーションはとれませんよね。紳士的な部分がないと絶対に無理。
なべおつ:ナンパって常に下心を疑われるんですけど、下心に頭が洗脳された状態だとうまくいかないと思いますね。僕はそうなるといいコミュニケーションができなくなっちゃうので、下心を一切排除して目の前の人といかに仲良くなるかということだけ考えて声をかけています。
――なべおつさんから読者に一言お願いします。
ブログのエピソードは一連の文脈に沿って更新していたわけではないので、前後のつながりがほとんどないんですが、今回ストーリー形式で一冊にまとめたことで、口ベタな人がゼロからコミュニケーション力を磨くためのステップが理解できるようになっています。
書き下ろしエピソードも入れて再編集したものなので、ブログのファンでいてくれた方たちも、新しい気持ちで読んでいただけると思います。ぜひなべおつの成長過程を一緒に体験しながら、コミュニケーション力を磨くための参考にしていただきたいです。
『口ベタ営業マンが渋谷ギャルをナンパし続け半年後に1億の契約をとった件』(なべおつ 著/ワニブックス/税込1,404円)
「勉強、スポーツ、恋愛……どれをとっても「並」の成果しか出せない生粋の凡人・なべおつ。しかし、営業として入社したその会社で「32歳・独身・ナンパ好き」という変人先輩プランナー・パプリカに出会ってからというもの、彼の人生に少しずつ変化が……。「ナンパの1つもできないコミュニケーション力で、営業が務まるか! 」そう力説するパプリカから「山手線一周ナンパの旅」に誘われ、営業成績を上げるためのナンパ修行が幕をあける。
「トーク力」「交渉力」「人脈力」「行動力」……仕事にも恋愛にも使えるスキルを、一気に身につけたい全てのビジネス男子に贈る、自分革新エンタメ実用書。
構成: 山口晴子