コロナ禍の現状では、ストレスがたまりますよね。最近、若手社員からのストレスの相談が多くなってきました。多いトピックは、人間関係。特に上司・先輩に対するものです。
例えば、以下のようなもの。
A群
□一方的に高すぎる目標を強制される
□単純作業ばかりを、機械的に延々とさせられる
□技量が伴っていない高難度レベルの仕事を任される
□分からないこと・初めてのことを、ろくに教えてもらえずにやらされる
B群
□度量を超えた分量の仕事を振られる
□人不足を訴えても「仕方がないだろ!」とねじふせられる
□仕事を効率化するツール(ソフトウエアなど)の提案をしても聞く耳を持たない
□「気持ちだ! 絶対やり切れ!」といった精神論でばかり発破をかけられる
C群
□ただ詰められる
□すべてを管理される
□気遣いがない
□「こうあるべき」という自分の価値観を一方的に強制される
仕事の理想と現実にあるギャップ
試しにチェックを入れてみてください。もし、6個以上にチェックがついた場合は、要注意。そもそも、業務上のストレスが溜まる理由は、「理想(こうありたい・こうあってほしい)」と「現実(現状こうだ)」との間に「ギャップ」を感じているためです。
そのギャップには3種類あります。
まずは「求められることのレベルが高すぎる・低すぎる」と認識している状態。上記のA群がそれに当たります。自分の技量では難しいと感じているのに、その現状を無視した仕事の振り方をされている状況です。
2つ目は、「見通しがたたない」と認識している状態。上記のB群がそれに当たります。自分のキャパシティを超えた量の仕事に困っていて、その解決策が欲しいのに、サポートが得られない状況です。
最後は「支援してくれる人がいない」と認識している状態。上記のC群がそれに当たります。自分にとって上司・先輩は困ったことを助けてくれる存在であってほしいのに、助けてくれるどころか、恐怖を感じるようなコミュニケーションを取られてしまう状況です。
だからこそ、上司・先輩は、以下のようなコミュニケーションスタイルを取ると効果的です。
上司や先輩に必要なコミュニケーションスタイル
「相手のレベル」に合わせた難易度の業務を任せ、支援する
□相手にとって適切なレベルの目標を双方で話し合って与える
□相手の技量に合った、かつ、成長を感じられる業務を振る
□相手に単純作業をさせる際も、その意味付けを説明し、理解させた上で臨ませる
□相手の分からないこと・初めてのことは、しっかりと教えていく体制を作る
相手が「見通しがたつ」状態を作る手助けをする
□相手の度量や状況に合わせた分量の仕事を振る
□仕事を効率化する道具(ソフトウエアやツールなど)を積極的に導入する
□チーム内で業務の進捗を可視化する仕組みを作る
□チーム内で業務を助け合える仕組みを作る
部下が「支援してくれる人がいる」と認識している状態を作る
□相手が、分からないことや悩みを安心してきける関係性を作る
□相手が、自分のことを大切に考えてくれていることがわかるコミュニケーションを取る
ストレスには、例えば自分にとって適切な目標をもち、それに向かって頑張る時に感じるような「良性ストレス」。そして、その状況が苦痛だと感じるような「悪性ストレス」の2種類のタイプが存在します。
同じ仕事を振る・教えるにしても、上司・先輩のコミュニケーションの取り方次第で、相手に与えるストレスは、良性にも悪性にもなりうるものです。
ぜひ、上記のチェックリストで、ご自身のコミュニケーションスタイルを振り返ってみてください。