「旨くて、安いラーメンが食べたい」。1杯1,000円を超える高級ラーメンも多いが、手軽で・旨くて・さらに安くラーメンが食べられるのなら最高だ。全国47都道府県のラーメンを食べ歩くラーメンライター・井手隊長が、旨くて安いアンダー700円のラーメンを紹介する。

今回は、東京・小川町「ラーメン 龍岡」だ。

  • 東京・小川町「ラーメン 龍岡」


千代田区神田錦町1丁目。神田スクエアという新しいビルの目の前に70年続く超老舗の町中華がある。「ラーメン 龍岡」だ。

小川町駅からほど近くにある昭和のオアシス的町中華だ。昭和25年創業とのことで創業から70年を超える。戦後すぐからあって、開店当時は横を都電が通っていたらしいとおばちゃんが話してくれた。

ここはとにかく量が多いのと、ラーメンメニューが豊富。ニラ玉、麻婆、ねぎわかめなどバラエティに富んだメニュー構成だ。お客さんは常連が主で、皆3〜4種類のお気に入りメニューをローテーションで食べているという。

メニューに振られている「MENU2」みたいな番号が謎で、メニューに紙を貼って修正してあるところとかもユニーク。

ラーメンは680円。 スープが丼になみなみ注がれ、見た目が通常の町中華のラーメンとは異なる。具はチャーシュー、ネギ、青菜。

中太の麺は良く茹でてあり、麺量も十分。かなりの満足感だ。動物系の旨味がじんわり効く醤油スープ。いい具合の濁り方がまたノスタルジックで良い。

ちなみにここは味噌ラーメン(こちらは780円とアンダー700円ではないのであしからず)も絶品だ。かなり盛りのいい元気な一杯で、野菜の盛りは二郎のよう。ひき肉、キャベツ、ニラ、モヤシの炒め野菜にチャーシューが2枚。

スープは白味噌に動物系の旨味で、炒め野菜にニンニクを効かせている。途中で卓上の辛味噌を入れるのがオススメ。豆板醤などを使わず、日本の素材で特製で作った辛味噌だという。

この町と共に生きてきた味。令和の時代でも食べられることに感謝しながら召し上がっていただきたい。

ラーメン 龍岡
東京都千代田区神田錦町1-4-1
03-3291-3276