VAIO type P春モデルのユーザー向けにWindows XP用ダウングレードモジュールの配布が開始された。既にXP化して使用している人も少なくないだろう。本連載では、今回、次回と2回にわたり、XP化するための基本的な手順と、XP化する際に注意したいことなどを紹介していく。

Windows XP化したVAIO type P

ダウングレードモジュールを入手する

ソニーのWebサイトから「type P Windows XP用VAIOソフトウェア」をダウンロードし、Setup.exeを実行すると、展開する場所を聞いてくる

type PをXP化するには、まず、ソニーのWebサイトから「type P Windows XP用VAIOソフトウェア」をダウンロードしておく必要がある。ソフトウェアは「Setup.exe」というファイル名になっており、データサイズは約548MB(574,818,832バイト)ある。このEXEファイルをダブルクリックするとインストール先を聞いてくるので、USBメモリなどの外部記憶装置を指定し、画面の指示にしたがってデータを展開しよう。

次に、Windows XPのインストールディスクと外付けの光学ドライブを用意する。XPはProfessionalまたはHome EditionのSP2以上が必要で、それより前のものは使用できないので注意しよう。また、光学ドライブは起動可能なタイプでなければXPをインストールできない。手持ちのドライブが起動可能かどうかは、各メーカーのWebサイトなどで確認しておくといい。ちなみに、ソニーのサポートページからも一部製品の対応状況は確認できる。

なお、ポータブルタイプのDVDドライブなどの場合は、バスパワーだと動作しないことがある。その場合は、ACアダプタを接続して使用するようにしよう。

VAIOソフトウェアをインストールする

XP化する前に、BIOSのバージョンを確認しておこう。「VAIOの設定」の「システム情報」で、「BIOSバージョン」が「R2060U3」以外の場合は、XP化の前にBIOSのアップデートが必要になる

type PのXP化自体は非常に簡単だ。まず、VAIOソフトウェアを展開したUSBメモリなどの外部記憶装置をtype Pに接続する。その中の「VAIO」→「XP_Downgrade」→「VGN-P」→「BIOS」フォルダにあるReadmeを参照して、必要な場合はBIOSをアップデート。次に、XPのインストールディスクをセットした光ディスクドライブから起動し、XPをインストールする。

インストールディスクでXPをインストールしているところ。起動可能な光ディスクドライブがあれば、XP自体は簡単にインストールできる

XPがSP3の場合は、OSインストール後にそのまま「VAIO」→「XP_Downgrade」→「VGN-P」フォルダ内のSetupを実行して、ドライバモジュールを導入すればXP化が完了。しかし、SP2の場合は、その前にひと手間必要になる。

SP2の場合は、まず、OSのインストールが完了した時点で、ネットワークドライバを導入する必要がある。type P用のディスプレイ/LANアダプター「VGP-DA10」を持っている場合は、「VAIO」→「XPDowngrade」→「VGN-P」フォルダ内のNetworkをダブルクリックしてドライバをインストール。上記アダプターを持っていない場合は、type Pの本体にあるWirelessスイッチをオンにし、「VAIO」→「XPDowngrade」→「VGN-P」→「Drivers」→「WirelessLANDriver_Atheros」フォルダ内のSetupをダブルクリックして無線LANドライバをインストールする。

あとは、各自の環境に合わせてネットワーク接続の設定を行い、Windows UpdateでWindows XP SP3をインストール。その後、「VAIO」→「XP_Downgrade」→「VGN-P」フォルダ内のSetupを実行して、ドライバモジュールを導入すればXP化が完了する。詳しくは、VAIOソフトウェアダウンロードページなども参考にしてほしい。

XPインストール完了後に、ダウングレードモジュールを実行すると、このような画面が表示される。「OK」をクリックすると、type PでXPを使用する際に必要となるドライバ類のインストールが開始される

ドライバのインストールが終わると、type P用のアプリケーションのインストールが始まる。アプリのインストールが完了すれば、ひとまずtype PのXP化は成功だ

次回は、XP化したtype Pを使用する際の注意点などを紹介していこう。