筆者が購入したVAIO type Pのオニキスブラックモデル

実際にtype Pを自分で購入した山口氏によるこのコラムも3回目となった。今回は、type Pをより快適に使うためのTIPS集の第1回だ。あなたのtype Pも、こうすればより速くなる!?

type PとWindows Vista

実はWindowsノートを買うのは、今回のtype Pが久しぶりである。Windows Vistaが搭載されたノートという点で言えば、これが初めて。そのため、使い始めたばかりのころは戸惑うことも少なくなかった。なかでもいちばん気になったのが、OSの重さだ。

Vista自体は、正直なところ、世間の評判ほど悪いOSではないと思っている。おせっかいな機能もあるものの、スリープなどの便利な機能もいくつかある。UIのデザインもXPに比べれば多少マシになった。しかし、メモリ消費量が激しく、非力なマシンでは動作がやや緩慢になりがちになるのは周知の通りだ。

type Pはメモリが2GB搭載されているものの、デフォルトの状態だと、やはりVistaは少し荷が重い感じがする。そこで、いくつか設定を見直してチューンアップすることにした。なお、ここではWindows Vista Home Basic搭載モデルを例に説明しているので留意してほしい。

type Pをチューンナップする

「ESET SmartSecurity」のメインウインドウ。ウイルス対策、スパム対策、フィッシング詐欺対策、ファイアーウォールなど、一通りの機能が搭載されている。期間限定ですべての機能を使える体験版も無償で提供している

まず最初に手を付けたのが、ウイルス対策ソフトだ。プリインストールされている「マカフィー・PCセキュリティセンター」は、定番ソフトで信頼性も高いが、もう少しパワーのあるマシン向けだと思う。そこで、同ソフトをアンインストールして、動作の軽さで定評のある「ESET SmartSecurity」をインストール。次に、コントロールパネルの「VAIOコンテンツ解析マネージャーの設定」で各機能の「状態」をすべて「利用しない」に設定した。

所持しているtype PはストレージがSSDなのでデフラグする意味があまりない。そこで、「スタート」→「すべてのプログラム」→「アクセサリ」→「システムツール」の「ディスク デフラグツール」で「スケジュールどおりに実行する(推奨)」をオフに変更した。

コントロールパネルの「VAIOコンテンツ解析マネージャーの設定」の画面。コンテンツ解析がオンになっていると、type Pの動作がイライラするくらい緩慢になることがある

「ディスク デフラグツール」の画面。SSDの場合は、「スケジュールどおりに実行する(推奨)」をオフにしておくといい

なお、他のブラウザをインストールせずにInternet Explorer 7をメインで使う場合は、コントロールパネルの「VAIOの設定」で「位置情報・GPS」→「VAIO Location Search」の設定をオフにし、Internet Explorerの「ツール」→「アドオンの管理」→「アドオンを有効または無効にする」でVAIO Location Search関連の機能を無効にしておくといい。

「VAIOの設定」の「VAIO Location Search」の項目。Internet Explorer 7をメインで使う場合は、VAIO Location Search関連の設定を無効にしておくと起動が速くなるが、別のブラウザをインストールして使う場合はノータッチでも問題ない

サイドバーはオフラインで使用することも考えて、インターネットから情報を取得しないタイプのもののみ残している

人によっては、さらにSuperfetchなどのサービスを切って、インデックス作成やUAC(ユーザーアカウントコントロール)を無効にしている場合もあると思うが、できるだけデフォルトに近い状態で使いたいのでそのあたりは初期状態のままにしておいた。それでも、起動時間や操作感は大幅に改善され、日常使用でストレスを感じることはほとんどない。ちなみに、ここまでの設定をした状態で、Vistaの起動時間は、電源投入後デスクトップが表示されるまでに50秒、サイドバーが表示されるまでに1分15秒、完全に起動してすべての機能が使えるようになるまでに2分25秒ほど。

次回は、さらにtype Pを快適に使うための細かな設定などについて紹介したいと思う。