こんにちは、鍼灸師の片山愛子です。今回は「生理痛が今、つらい」というときにセルフケアしていただきたいツボをご紹介します。
一言で「生理痛」といっても、症状や痛みの場所・程度は千差万別です。排卵にともなう腹痛や頭痛に腰痛といった痛みだけではなく、肩こり、眠気・だるさ、むくみ、冷え、倦怠(けんたい)感などのマイナートラブル。さらにホルモンバランスの関係で月の半分以上もイライラしてしまうケースもあります。
今回紹介するツボへの刺激で、「とにかく今! 」のセルフケアをしましょう。毎日続けることで、毎月の症状を軽減する効果も期待できます。
生理痛を和らげるツボ
合谷(ごうこく)
万能のツボです。生理痛をはじめ、歯痛、顔面痛などの痛みを鎮めるほか、むくみにも効果抜群。
■場所: 手の甲の親指とひとさし指の間。人さし指側の骨の真ん中。親指と人さし指でL字を作ったときの角で、押さえたときにジーンとする所。
三陰交(さんいんこう)
産科・婦人科疾患(生理不調、閉経、おりものなど)、貧血、不眠、下痢、むくみ、冷え性ほかに対応します。
■場所: 足首、内くるぶしから指幅4本くらい上がった所。スネの内側で骨の際。
血海(けっかい)
産科・婦人科疾患全般(生理不調、生理痛、閉経、不正出血など)、湿疹、膝痛ほかに対応します。
■場所: 膝、膝皿の内側の角から指3本分くらいの所。足をピンと伸ばしたときに盛り上がる筋肉の上。
腎兪(じんゆ)
発育や生殖など生きる力に関わる症状、腰痛、むくみ、ストレス、だるさ対策にいいです。
■場所: 腰、腰骨の高さで腰に手を置いたときに親指があたる箇所から指2本分上がった所。おへその高さで腰に手を置いたときに親指が届く所。
押しすぎないのがベター
ツボの刺激効果を得るポイントは、強く押しすぎないことです。心地よい刺激を感じることで、効果が増大されるからです。イメージとしては、4秒くらいかけてゆっくり押したらそこで2秒ほどキープ。その後、また4秒前後かけて力を抜いていきます。強い力でぐりぐり押すのは効果的ではありません。あくまでもゆったり、じっくりと。
他にも体調を整えるツボはたくさんあります。冷え性対策やむくみ対策、腰痛対策など、皆さんの抱えている悩みを解消できるようなツボをこれからもご紹介していきますね。
記事監修: 片山愛子(かたやま あいこ)
鍼灸師。人間総合科学大学鍼灸医療専門学校東洋医療鍼灸学科(旧早稲田医療)卒業。同校臨床実習施設にて卒後研修修了。医学博士町田雅秀先生に師事。メディコ八千代院長。あおぞら鍼灸治療室勤務。メディコ新宿勤務。在学中より現在まで東京医科大学にて年数回の解剖実習、中国での中医学研修、薬膳研修修了。予防医学・介護予防運動・美容健康などについて研修。疾病治療と予防医学を東西医学の両面からアプローチした治療を実践。