3月16日のダイヤ改正で、東北・上越新幹線の開業から活躍してきた200系車両が引退する。200系といえば、東海道・山陽新幹線0系に通じる団子鼻のかわいい姿が特徴。しかしJR発足後に登場した編成の中には、東海道・山陽新幹線100系に似たシャークノーズ(細目タイプ)だったものも。先にデビューした100系のデザインを引き継いだといえるだろう。

解体の時を待つ200系2階建て車両と、保存展示されているビュッフェ車 (2006年、新幹線総合車両センターにて許可を得て撮影)

シャークノーズタイプの200系は、新造車の2000番台と、団子鼻タイプから改造された200番台があった。その新しいイメージから、東北新幹線では速達タイプの「やまびこ」を中心に運用されており、正式名ではないが「スーパーやまびこ」とも呼ばれたという。このタイプには、100系にならって2階建て車両が連結されていた。おもに階上がグリーン車、階下は普通個室やカフェテリアの構成だったという。100系には2階建て車両の食堂車もあったが、200系では製造されなかった。

いわゆる「スーパーやまびこ」編成は、1990年から13両編成で運転を開始。このうち7号車が2階建て車両、10号車がビュッフェ車両だった。1991年の東京駅延伸開業をきっかけに16両編成となり、9・10号車の2両が2階建て車両に。ビュッフェ車両は取り外され、平屋のグリーン車が追加されている。その結果、16両編成のうち、グリーン車は2階建て車両2両の階上と平屋のグリーン車1両の合わせて3両となった。ビュッフェはないけれど、やはり東北新幹線の「エース」と呼ぶにふさわしい姿だった。

ところが、中間に2階建て車両を2両組み込み、堂々16両編成で運行された200系「スーパーやまびこ」編成の活躍はそう長くは続かなかった。残念ながら16両編成という長さが仇となってしまったようだ。1990年代、山形新幹線や秋田新幹線の開業により、新在直通新幹線と併結する方式が主流となった。「スーパーやまびこ」と呼ばれた速達タイプの「やまびこ」も、2002年の東北新幹線八戸延伸により、その役目を「はやて」に譲った。こうして、栄光の「スーパーやまびこ」編成は2004~2005年にかけて廃車となった。

現在、200系のビュッフェ車は仙台近郊の新幹線総合車両センターで保存されている。しかし2階建て車両のほうはすべて解体されてしまったという。