航空券を購入するまでの道のりが長かったので、すでに息切れしている方もいるかもしれません。前回、サラリーマンの週末海外旅行は「自分が希望するスケジュールどおりの航空券」を手に入れることが始まりと書きましたが、航空券を購入できれば後は旅を楽しむだけ……と書いてしまうとこの連載も終わってしまいます。そこで今回から、旅をさらに充実させるためのさまざまなヒントを伝授したいと思います。
到着地で宿なしっ子にならないために
航空券を予約した後、出発までにしておきたいことはホテルの予約です。以前私は、出発直前まで多忙だったのでホテルを予約せず、現地で探せばいいやと気軽な気持ちで旅に出てしまったことがありました。現地への到着は夜で、手ごろな宿を見つけられず、結局空港で一夜を明かすはめに……。次の日はまさに疲労困憊、とにかく疲れと眠気で(当然ですが)、街歩きどころではありませんでした。それからというもの、到着日のホテルだけは事前に必ず予約するようになりました。それにホテルを現地で探すには、意外と時間がかかります。それも旅の楽しさだと思う人もいますが、サラリーマン旅行では時間の無駄と考えています。
また忘れてならないのは、サラリーマンの本分は"仕事"ということです。旅行中に体調を崩してしまうのはまだしも、帰国後に会社を休むようではサラリーマンとしての品格も疑われかねません。帰国後きちんと仕事に復帰できるように、体調を管理することも重要な要素と言えるでしょう。5つ星の高級ホテルに泊まる必要はありませんが、ドミトリーやバックパッカー専用の宿などは、衛生面や安全性にリスクがないとは言いきれないのでできる限り避けたいもの。そういった安宿が絶対ダメとは言いませんが、ホテルはその日の旅の疲れをしっかり癒し、明日からの旅や仕事に備える場所だということを念頭に置いて選びましょう。それが、賢いサラリーマンの週末海外旅行です。
ネットが便利! 日本語が使える海外ホテル予約サイト
ドミトリーやバックパッカー専用の安宿ではなく、ある程度きちんと設備が整っているホテルを日本で探すなら、海外ホテル予約サイトを使うのが便利です。ここでは、私が実際に使っており、オススメできる海外ホテル予約サイトを紹介します。なお、支払いには基本的にクレジットカードが必要になります。また、これらのサイトを利用するにあたり、注意したいことをコラムにまとめておきますので、そちらも必ずチェックしてください。
アップルワールド.com
日本の会社が経営している海外ホテル予約サイト。取り扱っているホテル数は約6万2,000件で、口コミも4万件以上と豊富。ホテルを予約によりネットマイル(インターネット上の共通ポイントプログラム)も獲得できる。日本円での事前決済。
オクトパストラベル
かなり昔から日本語での予約が可能な老舗。現在はネットマイルが貯まるのもポイント。約2万件のホテルを扱っており、JALやノースウエスト航空、チャイナ エアラインなど、航空会社のウェブサイトを経由した予約も受け付けている。その場合は、ホテルの料金がさらにお得になる場合もある。日本円での事前決済。
ホテルクラブ
オーストラリアを拠点としたホテル予約サイトで、約3万5,000件のホテルを扱っており、日本語での予約が可能(ただし、ホテルの紹介の一部は英語のみ)。オーストラリアとヨーロッパをはじめ、アジアもかなり強い。日本円での事前決済。価格はかなりお得だが、キャンセルポリシーが予約時から有効になるので注意。
Booking.com
アメリカのホテル予約サイトPriceline.comと提携しているホテル予約サイト。日本語での予約も可能だが、一部英語表記あり。オランダに本拠地があることからヨーロッパに強いが、アジアもかなり充実している。現地貨幣での事前決済。
エクスペディア
アメリカ大手の総合旅行予約サイトExpedia.comの日本語版。電話での予約も受け付けているので、オンラインでの予約が不安な人も安心。日本円での事前決済。
出発20日前を切ったらココをチェック
出発から20日を切ってもまだホテルを探していない場合は、海外ホテル直前予約サイトもチェックしてみましょう。上記のサイトですでに満室もしくは予約期限が過ぎてしまったホテルなどでも、驚きのバーゲン価格で見つけられることがあります。ただし、これらのサイトに希望しているホテルが必ずしもあるとは限りません。また、キャンセル料金が基本的に予約した時点で発生する、予約手数料が必要など、サイトによっては"安い訳"がある場合もあることを忘れずに。
間際予約.jp
14日前からの予約のみを受け付ける海外ホテル直前予約サイト。オクトパストラベルが運営しており、オクトパストラベルのサイトよりもお得な価格が提示される。日本円での事前決済。
Rate to Go
ホテルクラブと同じグループ会社による運営で、21日前からの予約のみを受け付ける。ホテルクラブのサイトで21日以内の日付でホテルを探すと、自動的にこちらのサイトに遷移するが、単独で使うことも可能。なお、予約には米3ドル程度の予約手数料が必要になる。決済はホテルによって変わるが、事前決済または、デポジット(価格の10%程度)を払って残りを現地で決済する場合がある(現地貨幣または米ドル)。
Wotif
ニュージーランドを本拠地とする海外ホテル直前予約サイトで、28日前からの予約のみを受け付ける。サイトはすべて英語なので語学に自信がない人にはオススメできないが、そのラインナップはかなりのもので、普通はあり得ない高級ホテルの爆安プライスには目を見張るものがある。予約には米3ドル程度の予約手数料が必要。現地貨幣または米ドルでの事前決済。
海外ホテル予約サイトの注意点
以上、海外ホテル予約サイトを紹介してきました。たくさんサイトがあって選ぶのも大変だろうけど、何だか便利そうだな~と感じた方が多いのではないでしょうか。確かに、一見、お得で便利に感じる海外ホテル予約サイトですが、いくつか落とし穴もあります。それは下記の2点です。必ず予約前までに確認しましょう。
- 予約手数料の有無
- キャンセルポリシーの確認
まず、予約手数料について。今回紹介したサイトは「手数料が必要」と書いていないものに関しては、すべて手数料はかかりません。ここでは紹介していない海外ホテル予約サイトでは、ホテルを選択するときは部屋代だけが表示されており、決済の時点で初めて「手数料」や「税金」といった名目の金額が加算されることもあるので注意しましょう。また、海外予約サイトでの予約は基本的にクレジットカードを使った事前決済ですが、使用貨幣にも注目です。サイトでの表記は概算された円でも、決済は米ドルというのもしばしばあることです。クレジットカード会社に決済データが届いた際の為替相場よって実際の価格が決まるので、思ったより高くなることもあります。
次にキャンセルポリシーについて。旅のスケジュールが変わる可能性があるなら、キャンセルポリシー(宿泊予約取り消しの条件)の確認は重要になります。これは予約サイトによって変わりますが、予約"サイト"のキャンセルポリシーが適用される場合と、宿泊する"ホテル"のキャンセルポリシーが適用される場合があります。予約サイトにある「予約条件」や、予約画面に表示されるキャンセルポリシーを必ず熟読してから予約するようにしましょう。
さて、自分にぴったりのホテルは見つけられたでしょうか? 次回は、旅先の玄関口「空港」の活用術を紹介します。それではみなさん、よい旅を!
コノミ流旅の掟
「到着日のホテルは必ず確保! ネット予約なら当日でもOK」