来年春の引退を前に、9月より旧3000系特急車「クラシックスタイル」として運転中。以前の姿と見比べると、その変貌ぶりがよくわかる。車両前面には、懐かしのヘッドマーク「びわこ連絡」が掲出されていた(現在は琵琶湖汽船との連絡は行っていない)。
列車情報
京阪電気鉄道 旧3000系特急車(8000系30番台)
基本情報
先代の特急用車両1900系の後継車両として、1971(昭和46)年にデビュー。車内にカラーテレビが設置されたことから「テレビカー」として親しまれた。その他にも、世界初という一斉自動転換式クロスシートをはじめ、車内冷房装置、大出力主電動機、定速制御付き界磁位相制御、ダイレクトマウント式空気バネなど、当時の新機軸を搭載。京阪電車のイメージリーダーとして長く活躍した。
1989年の8000系デビューで京阪特急の主力車両の座を譲り、後に一部車両が富山地方鉄道と大井川鐵道に譲渡された。1995年に大規模な更新工事を行い、京阪電車では初となるダブルデッカー(2階建て車両)を導入。その際、京阪特急のシンボル「鳩マーク」の掲出方法など、車両前面のデザインも変更されている。2008年に「コンフォートサルーン」3000系が投入され、同車両は8000系30番台に改番となった。現在まで1編成8両が活躍を続けてきたが、2013年春をもって引退が決まっている。
2012年9月より、「鳩マーク」や車番の表示方法を更新工事の前の姿に変更。旧3000系特急車「クラシックスタイル」として、引退までこの姿で運行が続けられる。12月2日には、京橋~七条間全駅通過のノンストップ京阪特急「洛楽」の運用にも就く予定。なお、同車両の譲渡先でも現在、「鳩マーク」を再現した旧3000系特急車(富山地方鉄道100030形、大井川鐵道3000系)が活躍している。