11月10・11日の2日間、五位堂検修車庫と高安車庫で開催された「きんてつ鉄道まつり2012」では、両会場の最寄り駅である高安~五位堂間で団体専用列車「楽」(20000系)も運行。「きんてつ鉄道まつり2012 楽号乗車体験ツアー」として実施されたもので、1日4往復運行され、各会場で販売された旅行券はすぐに完売となるほどの人気だったという。

列車情報

近畿日本鉄道 20000系「楽」

基本情報

団体専用車「あおぞら」(20100系)の後継車両として1990(平成2)年に製造。4両編成の先頭車両(ク20101・ク20151)は2階建て構造、中間車2両(モ20201・モ20251)はハイデッカー構造となっている。レモンイエローやパールホワイトなどを用いたカラーリングや、曲面ガラスを使った大型の正面窓も特徴。車体には「VISTA CAR」のマークと、書家・榊莫山氏による「楽」のシンボルマークが入った。

先頭車の階上席やハイデッカー構造の中間車ではワイドな展望を楽しめ、階下席でも運転席に設けられたカメラを通して前面展望が可能とのこと。車内の座席は転換クロスシート。先頭車にはL字形のソファシートを採用した多目的サロンを設置しており、車内放送ができるアナウンス装置も備えている。同車両は狭軌の南大阪線・吉野線などを除いた近鉄の主要幹線で走行可能となっている。