博物館ではもっと本格的な遊びができる

子どもの成長は早く、ついこの前まで電車を指差しては手をパチパチとたたいて喜んでいた赤ちゃんが、幼稚園も年長にもなれば、大まかな路線図が頭に入り、駅の名前を読み上げ、お出掛けの際には目的地までの乗り継ぎを考えてくれる。幼稚園から丸めて大事に持って帰ってきた画用紙には、動物や花などのよくある想定内の幼児のお絵かきではなく、かなり正確な路線図が描かれていたのには、いかに鉄道が好きなのかがよく伝わってきた。

そんな鉄ちゃん息子のたっての希望で、記念すべき10回目の「鉄道博物館」(埼玉県さいたま市)へ行ってきた。

ミニ運転列車に乗りたければ朝一で

大型連休中ということもあり、混雑を予想してランチを済ませて14時頃に到着すると、ミュージアムショップはトレイングッズやお土産を買う人で混雑していたが、新幹線が目の前を通過する3階のビューデッキや、ヒストリーゾーン2階の休憩スペースですいている席を探すのに苦労することはなかった。連休や日曜日などは開館直後の混雑を避けて、午後から楽しむのも良いだろう。

ただ、パークゾーンにある有料のミニ運転列車は整理券が配布され、その指定時間に乗れるシステムなので、開園時間に合わせていかなければ乗ることは難しい。なので、これに乗りたい日は午前中から出掛け、乗らなくてもいい日は午後から出掛けるというように、お出掛け時間の基準となるアトラクションと言えるだろう。

鉄道旅行気分でランチ

お昼を挟んで行く楽しみのひとつとしてオススメなのは、車内の座席に着いて持参したお弁当を食べられる、「ランチトレイン」と「フレンドリートレイン」の利用だ。特にミュージアムショップ奥の埼京線などの線路側に面したところにあるフレンドリートレインは、行き交う電車を横目に、まるで鉄道旅行のような気分が味わえるので、在来線が好きな子に最適。

ランチトレインはE5系はやぶさの滑り台がある「てっぱくひろば」にあり、元気に走り回ったあとに利用したい。そのほか食事では、館内には駅弁屋が2つ、レストランが2つ、あるのでそちらを利用するのも便利だ。

鉄道博物館は、幼児の体力と集中力ではいつも3時間ほどの滞在となる。初めて行く場合はプラス1時間くらいをみておくと良いだろう。また、2階のミュージアムショップからラーニングゾーンに向かう通路には鉄道関連のパンフレットが並んでいるので、目を通してみると、また新しいお出掛けスポットに出合えるかもしれない。

乗り物好きを刺激する博物館

そしてその数日後、初めて「東武博物館」(東京都墨田区)へも行ってきた。ここは鉄道だけでなくバスの資料展示があり、広くはないが乗り物好きキッズには楽しめる博物館だった。運転シュミレーターはリアルな運転台で操作が楽しめ、また「関東平野に広がる東武」という線路を走り巡らせたジオラマの鉄道模型の運転もできる。

大人200円、こども100円(4歳から中学生まで)というリーズナブルな入館料で、バスを含むたくさんのシュミレーターと、レトロな車両の展示を楽しめるのは魅力的だ。滞在時間は1時間半~2時間ほど。レストランはないので、食事を挟む場合はお弁当を持参するか、近隣に食べに出てて再入場をするのが良さそうだ。

※本文と写真は関係ありません

筆者プロフィール : 齋藤 むつみ

ロードバイクやトライアスロンなどをメインに執筆する、フリーライター&編集者。趣味はサイクリングとフットサルだったが、鉄ちゃんになった息子に影響されて、電車ウォッチング&電車旅行が加わった。