一家にひとりでも鉄ちゃんがいると、「週末は久しぶりにどこか出掛けようか?」と問えば、「鉄道博物館がいい!」がまるで金曜日の朝の合言葉。
我が家では年間パスポートを持っている鉄道博物館(埼玉県さいたま市)が、鉄ちゃんのお出掛けスポットとして定番。そのほかにも、関東には東武博物館(東京都墨田区)や地下鉄博物館(東京都江戸川区)、京王れーるランド(東京都日野市)などの鉄道系お出掛けスポットがあり、ゴールデンウィークや夏休みのお出掛け先にも困らなそうだ。
文字や数字への興味がすごい!
電車が好き、鉄道が好き。そのように、こどもの好きなものがはっきりしていて良いと思うことは今までたくさんあった。路線名や駅名を覚え、鉄道ウォッチングをしているうちに、早くから文字や数字に興味を持って意欲的に吸収してくれるのは、まだまだ子育てビギナーのママ2年生、3年生だった頃には大助かりだった。なにより、一緒にライトな鉄道トークをする時間は楽しいものだ。
最近、鉄ちゃん息子にお気に入りの絵本がまたひとつ増えた。以前はストレートに鉄道に関わる絵本を選んでいたのに、今回、鉄道は脇役的な存在。このようにチョイスに幅が出てきたのも成長の証なのだろう。
ちなみにそれは、『こんとあき』(福音館書店)という、女の子ときつねのぬいぐるみが電車に乗っておばあちゃんに会いに行くお話。鉄ちゃん息子にとっては、その電車旅の途中に次々と起こるハプニングにドキドキしながら読むのが楽しいようだ。この絵本は、アラサー世代も幼少の頃に読んでいたかもしれない。
鉄道がキッカケとなり、本好きに成長してくれているのは良いことである。これからも絵本を通してワクワクやドキドキ感を楽しみ、図鑑や雑誌などで新しい知識を得ることに親しみ続けてくれれば、また数年後にも「鉄ちゃんになってよかった」と感じるのだと思う。
駅のホームで抱っこは必須
逆に困ったことを強いて挙げれば、鉄道の話が多いことだ。ママ鉄としてある程度付き合ってあげられれば問題はないのだが、コップに注いだ水があふれるような勢いで、鉄道の話を向けられるといささか困ることもある。今のところ対策は、自分で調べさせる時間を作ってこちらは少し休憩を取ることなのだが、もしもっと良い方法があるならぜひ知りたいと思う。
もうひとつ小さな困ったこととして思い浮かぶのは、駅のホームではいつも抱っこでいなければならなかったことだ。4歳半ば頃からようやく手をつなぐだけで良くなったが、実物の電車は迫力があって怖いらしく、いまだに立ち姿は若干腰が引けている。
ただ、乗ってしまえば、うちの鉄ちゃん息子の場合、幼児期の間は車内で騒ぐということがまずなく、好きすぎるのか、ものすごい集中力で観察したり、外を眺めたりして静かに乗り、その時だけはリュックサックに詰めてきたおやつのことさえ忘れている。そう、最後にもうひとつ困ったことがあった! そのように集中している時は話しかけても、全く聞こえていないのだ。これは鉄ちゃん意外にも当てはまることだけど……。
※本文と写真は関係ありません
筆者プロフィール : 齋藤 むつみ
ロードバイクやトライアスロンなどをメインに執筆する、フリーライター&編集者。趣味はサイクリングとフットサルだったが、鉄ちゃんになった息子に影響されて、電車ウォッチング&電車旅行が加わった。