電車が大好きな子供をお風呂に入れながら、鉄道&地理クイズをしていると、慣れてくれば子供が問題を上手に作ることができるようになる。また、お手伝いや頼みごとをした時に、のろのろとやっているなとか違うことを始めそうだなと思えば、「特急」や「快速」でと再度声をかけてあげると、うれしそうに動き始めてくれる。
「プラレール」で知る子供の成長
そんな鉄ちゃんのおもちゃスペースは、もちろん鉄道系のおもちゃでいっぱいだ。これまで何度かの誕生日とクリスマスという、新しいおもちゃを手にする機会を過ごしてきた中で、「プラレール」はずばぬけて増えた。
「プラレール」は主に3両編成になっている電池で走る鉄道のおもちゃ。線路や踏切などは個別に買いそろえられ、車両の種類も豊富だ。新幹線や特急電車のほか、貨物列車などもある。成長過程の中で移り変わるブームみたいなものにしっかりと対応されているので、つい買い集めてしまうというわけだ。
また、力加減の分からない幼児が車両と車両を離す時に、「パッキーン」と音を立ててもぎ取ってしまうことがある。大好きなおもちゃだが、3~4歳くらいだと扱いはそんなものだ。すると、いきおい余って連結部の爪が折れたり曲がったりすることがあるが、そんな時にも「プラレール」は連結部の部品が別売りになっていて簡単に交換できるので、親としては非常に助かる。
その内にそういった壊す心配もなくなり、線路も自分でつなげられるようになると、子供が成長したことを実感する。とはいえ、走る「プラレール」のギリギリに顔を近づけ、走り過ぎる列車の臨場感を味わっている後ろ姿を見ると、この上なく子供らしくてほほ笑ましく思う。
鉄ちゃん息子はシカクを描く
鉄ちゃんのおもちゃはおもちゃ箱の中だけにとどまらず、長い空き箱があれはそれはたちまちに通勤電車へと変身する。ダンボールならば、サインペンを使って好きな色の電車に塗り、窓を描けば完成。お菓子の箱などは白い紙を貼り付けてから、電車になるように書き上げていく。
ハサミやペン、セロハンテープを使うので、初めは様子を見ながら一緒に作っていたが、慣れてくるとひとりで自由に作るので、手先の器用さも少しずつだが成長してきていることが分かる。このような手作りのおもちゃは作る楽しさがあるし、子供なりのトライ&エラーを繰り返して考えながらの作業になる。空き箱があれば、「これ電車の形に似てない? 作ってみようよ!」と、ワクワクさんとゴロリを懐かしく思い出しながら子供を誘ってみてほしい。
そして、鉄道の絵を描くのも大好き。3歳の時の保育参観では子供たちの絵が教室の壁に貼られていたが、ほとんどの子がマルを主体に絵を描いているのに対し、鉄ちゃん息子だけはひたすらシカクを並べ、電車の絵を描いていたのは印象深かった。
5歳の今でも通勤電車が鉄橋を渡っている絵を描くのが好きで、子供向け鉄道雑誌でほかのお子さんが描いた絵を見ては、刺激を受けて「ボクも!」と張り切って書き始める。結局、幼児期は遊びと学びが隣接しているので、どれも鉄道を絡めれば楽しくできる。読書もお絵かきも工作も、字を覚えるのも書くのも、全て鉄道に関係があれば鉄ちゃんはどれも張り切って取り組んでくれるのではないだろうか。
※本文と写真は関係ありません
筆者プロフィール : 齋藤 むつみ
ロードバイクやトライアスロンなどをメインに執筆する、フリーライター&編集者。趣味はサイクリングとフットサルだったが、鉄ちゃんになった息子に影響されて、電車ウォッチング&電車旅行が加わった。