春は新生活のシーズン。実家を離れ、はじめて一人暮らしを始める人も多いのでは? 引っ越しには何かとお金がかかるが、意外と見落としがちなのが「初期費用」。敷金、礼金に仲介手数料、火災保険料などで、思った以上にお金がかかり、びっくりしてしまうかもしれない。

  • 一人暮らしの初期費用って?

そこで今回は、マイナビニュース会員のうち、東京(東京近郊含む)で一人暮らしする働く395人に「初期費用」に関する調査を実施。初期費用をおさえるコツなどを教えてもらった。

Q. 一人暮らしの初期費用はいくらくらいかかりましたか?

  • 「一人暮らしの初期費用はいくらくらいかかりましたか?」

1位 20万円以上30万円未満 24.8%
2位 10万円以上20万円未満 19.7%
3位 30万円以上40万円未満 13.4%
4位 40万円以上50万円未満 11.4%
5位 1円以上10万円未満 9.9%

Q. 意外とお金がかかったものを教えてください。(自由回答)

敷金、礼金、仲介手数料などの不動産費用

・「敷金・礼金と家賃が高い!」(58歳男性/東京都/その他・専業主婦等)
・「仲介手数料」(47歳男性/千葉県/公共サービス関連)
・「前家賃などの住居費」(31歳男性/神奈川県/事務・企画・経営関連)
・「初回の家賃は敷金礼金とかあるのでけっこうかかりますね」(49歳男性/千葉県/クリエイティブ関連)
・「敷金など、それぞれそれなりに高く、積み上げで100万を超えてしまった」(35歳男性/東京都/その他・専業主婦等)
・「不動産会社への費用」(54歳男性/東京都/営業関連)
・「敷金、礼金は意外とお金がかかりました! 数か月分となるとけっこうかかります」(35歳男性/埼玉県/その他・専業主婦等)

家具や家電、日用品の買いそろえ

・「家具とか電気用品」(37歳男性/東京都/公共サービス関連)
・「テレビ、冷蔵庫、洗濯機」(45歳男性/埼玉県/事務・企画・経営関連)
・「冷蔵庫、TVなどの家電製品や、ベッド、布団などの寝具類を整えるお金」(61歳男性/千葉県/IT関連技術職)
・「家具一式。初めての一人暮らしだったのですべてそろえなくてはならなかった」(42歳男性/東京都/事務・企画・経営関連)

リフォームや鍵の交換費用

・「リフォーム」(41歳男性/東京都/IT関連技術職)
・「鍵交換費用」(56歳男性/神奈川県/事務・企画・経営関連)
・「鍵交換代、クリーニング代など」(49歳男性/東京都/IT関連技術職)
・「リフォーム費用」(42歳男性/千葉県/事務・企画・経営関連)

引っ越し料金

・「引っ越し料金が異常に高く感じた」(60歳男性/東京都/専門職関連)
・「引っ越し料金」(54歳男性/埼玉県/営業関連)

保険料

・「火災保険」(47歳男性/神奈川県/技能工・運輸・設備関連)
・「保険料」(37歳男性/東京都/その他技術職)
・「保証会社利用料や保険料が意外とかかった」(34歳男性/神奈川県/公共サービス関連)

Q. 初期費用をおさえる工夫を教えてください。(自由回答)

敷金、礼金、手数料をおさえるコツ

・「フリーレントを利用する」(55歳男性/埼玉県/事務・企画・経営関連)
・「大家さんとの直接契約」(38歳女性/千葉県/事務・企画・経営関連)
・「敷金礼金がなるべくおさえられるよう、新築物件は避けた」(34歳女性/東京都/その他・専業主婦等)
・「できる限り不動産会社が直接管理している物件を選ぶ」(39歳男性/埼玉県/事務・企画・経営関連)
・「Webでいろんな情報を得て選ぶ」(54歳男性/東京都/営業関連)
・「手数料の安い仲介業者を選ぶ」(46歳男性/東京都/専門職関連)

家具や家電購入費をおさえるコツ

・「親戚、友達、先輩を頼って生活必需品をゲットしました」(55歳男性/神奈川県/営業関連)
・「家電製品は型落ちのものを選ぶようにする」(44歳女性/埼玉県/事務・企画・経営関連)
・「サイトと店舗の料金を比較する」(49歳男性/東京都/IT関連技術職)
・「一気にそろえるのではなくて、必要最低限のものから買い、他は価格の推移を見ながら購入タイミングを検討」(30歳男性/東京都/IT関連技術職)
・「実家から必要のない家電や収納道具を持ち出す」(36歳男性/埼玉県/営業関連)
・「あったらいいなーとか必要かなーとか思うあやふやなものは購入しない、引っ越し後に必要になったときに買う」(36歳女性/埼玉県/事務・企画・経営関連)

引っ越し代をおさえるコツ

・「相見積もりをとる」(42歳女性/東京都/事務・企画・経営関連)
・「引っ越しは単身パックを利用する」(39歳男性/東京都/専門サービス関連)
・「引っ越しは友人をかき集めて実施した」(54歳男性/神奈川県/技能工・運輸・設備関連)
・「引っ越し業者を使わず、レンタカー(トラック)を借りて自分で行う」(56歳男性/千葉県/専門サービス関連)
・「少ない荷物なら宅配便を使う。家具家電は引っ越し後に買う」(37歳女性/東京都/事務・企画・経営関連)
・「閑散期に引っ越しをした」(40歳男性/千葉県/営業関連)

その他

・「諸費用をよく確認して、必須ではない無駄なオプションは外す」(34歳男性/神奈川県/公共サービス関連)
・「自分にとって譲れない条件以外は我慢する」(31歳女性/神奈川県/公共サービス関連)

総評

一人暮らしの初期費用は「20万円以上30万円未満」が24.8%と最も多く、ついで「10万円以上20万円未満」(19.7%)、「30万円以上40万円未満」(13.4%)と続いた。

意外とお金がかかったものとしては大家さんに払う「敷金・礼金」をあげた人が多く、不動産会社に支払う「仲介手数料」をあげた人も。物件によっては消毒やクリーニング料、鍵の交換費用がかかることもあるそう。「家賃以外のよく分からない諸経費がこんなにあるのか……」と驚いてしまったようだ。

家具や家電など生活必需品の買いそろえにもお金がかかるもの。布団やタオル、洗剤、キッチン用具なども必要なため「何からそろえればいいのか」と悩んでしまうかもしれない。この他にも、地震・火災保険料や、保証会社利用料、引っ越し挨拶の粗品、自転車などさまざまなものがあげられた。

こうした初期費用をおさえるための工夫としては、「不動産屋を介さずに直接大家と交渉する」「繁忙期を避ける」「相見積もりを取る」といった具体的な方法が寄せられた。言われるがままに契約するのではなく、よく調べ、しっかり交渉することが大切なようだ。

引っ越しは業者に頼まず「自分でやった」という人も。荷物が少量なら、ゆうパックなどの宅配で済んでしまうとか。引っ越し前は荷物を極力減らし、引っ越し後に必要なものを買い足すなら、引っ越し代を抑えることができるようだ。

さらに、家電や家具は「リサイクルを利用する」「まとめて同一店舗で買い、値引き交渉する」といったアドバイスが寄せられた。これから引っ越しをするという方は、ぜひ参考にしてほしい。

調査時期: 2019年3月12日~23日
調査対象: マイナビニュース会員
調査数: 395名(東京(東京近郊含む)で一人暮らしする働く人限定)
調査方法: インターネットログイン式アンケート

※写真と本文は関係ありません