元国税局職員さんきゅう倉田です。好きな動物は「ヘビ」です(ネズミを食べるから)。
前回から、大学生・新社会人向けにマルチ商法の判定法を紹介しています。
シェアハウスに住んでいる
彼らは、儲かっていないときはシェアハウスをしていることが多いようです。住人全員が会員のシェアハウスです、単身より家賃をおさえて、より自分のところの商品を買わせることができますし、彼らの住(じゅう)を押さえることで、マルチ商法を辞めにくい環境を作っています。
ホームパーティに誘ってくる
彼らは、何も知らない若者をいきなり勧誘しません。行事に誘って親睦を深めてから、いけそうな人を勧誘します。あまりお金のかからないホームパーティを催し、「友達も連れてきていいよ」と非会員に非会員を集めさせます。
豊洲のイベントに誘ってくる
豊洲のフットサルコートで、100人くらいあつまって体を動かすイベントをしています。イベント後は、お金がないので、コンビニエンスストアで缶ビールを買って、公園で打ち上げをします。
LINEのホーム画面が集合写真
彼らには「共通の目標を持つ仲間ができる」みたいな売り文句があり、内々のイベントも大事にしています。大型バスを貸し切って、BBQに行ったり、キャンプに行ったり。その時の集合写真を、LINEのホーム画面やフェイスブックに投稿しています。会社でもない、同級生でもない、聞いてもよくわからない集まりの集合写真を持っていたら、怪しんだほうが良いかもしれません。
仕事を聞くと「いろいろやってる」
「この人は、平日のこの時間にお茶に誘ってきて、何をやっているんだろう」と思い、仕事を聞くと「いろいろやってます」と言います。ほとんどのマルチ商法の人間が儲からず、上に搾取されているだけなので、本業があります。
まだ「マルチ商法をやっている」と言うのは早いと考え、このように答えます。
ロバート・キヨサキ著『金持ち父さん 貧乏父さん』を勧めてくる
この本が、彼らのバイブルです。読んでないので内容は知りませんが、なぜか彼らはこの本を仲良くないうちから勧めてきます。どうやら、不労所得(働かずに収入を得られる)を勧める本で、本自体は名著のようです。
キャッシュフローゲームに誘ってくる
「会費500円で、会議室でボードゲームするからおいでよ」と誘ってきます。そのゲームが、キャッシュフローゲームです。世の中のお金の仕組みがわかる、そんなふれこみのゲームのようですが、マルチ商法の人以外がやっているのを聞いたことがありません。ボドゲカフェにも置いていません。
目が怖い
悪口やふざけているわけではなく、自分だけが儲かるために必死でやっているので、怖い目をしています。
無礼
本業で稼ぐことを諦めて、楽して儲けようという甘い考えの持ち主なので、社会常識を身につけていない人がいます。以前「今度引っ越すから、引っ越しパーティやんねん。自分お笑いやってるんやろ?ネタやらしたるで。知り合いも増えるしええなあ」と言われたことがあります。
どうして、ぼくが仲良くない人の引越しを讃えて、ネタをやらなければいけないんでしょうか。しかも、報酬は払わずに、「やらせてやる」という考えの人間の前です。ぼくは「だめだよ、そんなこと言ったら」と諭しました。
マルチ商法をやっているかの判定は、以上になります。ぼくの親世代で流行ったマルチ商法は、当時のことを知らない若者にその触手を伸ばしています。彼らの良くないところは、損している仲間がたくさんいるのに、それを隠して、いい部分だけを伝えて勧誘することです。
「自分が儲かれば、他人は高確率で損をするリスクを抱えても良い」と考えるなんて、悪質にも程があります。もし、周りに、判定表に4つ以上当てはまる人間がいたら、用心してください。
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