元国税職員さんきゅう倉田です。好きな法律は「租税特別措置法」です。
大学に通い始めて3ケ月が経ちました。東大はほぼすべての授業がおもしろい。授業時間が被っていて受けたくても受けられなかった授業がたくさんあります。
2年間しか教養学部にはいられないので、なるべくたくさんの授業に参加して良い成績を取って、経済学部に進みたいと思います(経済学部に進めるのは、文科ニ類合格者の3/4くらいらしい)。
おもしろいしお金を払っているので、授業中に居眠りをすることもないし、遅刻することもありません。とある学生がこんなことを言っていました。
「東大受験に落ちた友人が受験票を手に握ったまま、1時間悶え苦しんでいるのを見た。あれを見ちゃったら、とてもじゃないけど授業を切ったりできないな」
素敵な学生だ。
大学の授業にはゲストが来てくださることがあります。先日ゲストの方がリーダーの資質の話をしてくださいました。一般的なことから個人的な経験でわかったことまで。とくに大事に話しておられたのは、「怒らない」でした。
部下がミスしても怒らない。自分なりの人身掌握術を駆使して対応しているようでした。ぼくは以前、お金持ちと貧困芸人の特徴をまとめた本を出しました。
その本の中で、「金持ちは怒らない」と書きました。子供の頃、こち亀※で「金持ち喧嘩せず」という言葉を見ました。そのときはその意味がわかっていなかった。※『こちら葛飾区亀有公園前派出所』(集英社)
本を出すくらいにたくさんのお金持ちと交流した今はわかります。お金持ちは怒らない。怒ることのリスクと虚しさを知っているから。
ミスは誰にでもあります。その集団のメンバーに一定水準以上の能力が備わっていれば、ミスをしたことを本人もわかっているし、反省している。それなのに、感情的になって怒れば部下の心は離れていく。このようなリーダーは尊敬されないし、資質がない。
ぼくは一緒に仕事をしている人がミスをしたときは「ラッキー」と思っています。相手のミスを許せば、自分がミスをしたときに許してもらえる可能性が高まるから。こちらが怒れば、相手に同じことをされる隙を生んでしまいます。怒っていい理由がほとんどない。
ただし、相手がこちらに敬意を払っていないような場合は怒った方が効果的ですが、そのような失礼な人と仕事をすることはない。だから怒ることがありません。
ここまで書いていて昨日の出来事を思い出しました。
画面に名前は表示されるけれど思い出せないくらいの、サークルの新歓で会ってLINEを交換したけれどそのサークルに入らなかったから1回も会ってない、みたい人から電話があって、すぐに折り返したらこんなことを言われました。
「◯◯の△△です。9月10日って空いてます?」
とても嫌な誘い方です。圧倒的な上下関係のある吉本の先輩にだけ許される誘い方です。それを誰だかわからない人から聞くとは思いませんでした。
「空いてる」と答えたら、条件が合わなかったときに断りづらい。それに場所も時間もわからないから答えようがない。ぼくは聞きました。
ぼく「何かあるんでしょうか?」
相手「講演会がありまして」
ぼく「場所はどこですか」
相手「福岡です」
ぼく「(その夜は大阪で講演がある。時間が昼なら福岡まで行けるけれど、時間を言ってこないから、もういいか)……空いてないです」
相手「そうですか」
怒りはしないけれど、そんな予定の聞き方はよくないんじゃありませんか、と少し思いました。以前、ストレスを減らすためには、他人に期待しないことが重要だと書きましたが、期待をするまでもない最低限の行動を下回った場合もあります。
このような人と仕事をして、うまくいきません。あなたが早い段階で「怪しいな」と思った人は、その後も何度も軽率な行動を取って、あなたに不合理をぶつけてきます。
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