元国税職員さんきゅう倉田です。好きな不動産は「船舶」です。
ぼくの本やWeb記事で度々取り上げている芸人、じゃパンの西日本。
250万円あった借金をみんなで頑張って150万円に減らしたのに、何年か放っておいたら300万円になっていました。
生きること、働くことをどう考えているのか。借金をしてしまう原因は何なのか。
その後の西日本を追いました。
250万円あった借金を1年で150万円に
数年前に、吉本興業さんから「何か、お金に関する企画をやりませんか」と話をもらって、西日本の借金を減らす企画を1年ほど続けました。
家計簿アプリでお金の動きを見えるようにし、アルバイトを増やし、支出を制限することで、 借金は150万円になり、このまま続けていけばもう大丈夫だろうと考えて、企画を終了しましたが、昨年末に借入の総額を聞くと、300万円を超えていました。
西日本に何があったのか。
どうして借金が増えたのか
「スマホのゲームに課金してるんですよね。半年くらい前に、1ケ月で10万円課金して、これじゃまずいと思って、今は月3万5千円までにしてます。お金を使っている意識はないんです。ポチッと押すだけだし。最近は、1万5千円のキャラを買いました。ガチャをやるわけじゃなくて、アイテムを買っています。でも、最近は抑えてます。借金やばいので。え? 3万5千円? それくらいならいいかなって思ってます。そもそもなんで借金したかと言うと、リボ払いなんですよね。だから、今はリボを払い終えるまで、クレジットカードで買い物しません。リボだけで月に10万円以上の支払いがあって、収入は月23万円くらいなんで、きついです。どうして150万円まで減らしたのに、また借金が増えたかって? うーん、クレジットカードは上限いっぱいになったんで、銀行のキャッシングの枠を10万円から30万円に増やしたんですよ。たのしいと思いました。それと楽になると思ったんで。結局、上限まで使うときつい。うまくやりくりできると思ったけど、できなかった。気づいたら借金が増えていました」
正社員にならないか?
西日本は全国チェーンの小売店でアルバイトをしています。接客だけでなく、アルバイトたちのシフトの作成も行っていて、店では重要な地位にいるようです。高校を卒業してすぐに芸人になった32歳の西日本。ありがたいことに、数年前から正社員にならないかと誘われました。 しかし、ならない。
「全国転勤があるんですよ。だから、正社員になったら横浜の実家を出なきゃいけないんで。猫と離れたくないんですよね。寂しいじゃないですか。同じ店舗でずっと働けるならいいですけど」
芸人を続けたいから正社員にならないわけではなく、猫の存在が西日本を非正規雇用に縛りつけていました。ぼくを含む、芸人みんなに共通することですが、将来を案じたら芸人は続けられません。どれほど借金があっても、気にしない。将来のことなど考えない。西日本にも、芸人として培った強い心が備わっています。
これが借金300万円の男の財布
西日本は、ポイントカードやレシートなど、レジでもらえるものは何でも財布にしまいます。
いつしか、ファスナーが閉じなくなってしまいました。
写真のように、手で押してもこれ以上閉じません。
中を見てみると、カード入れの内側やお札をしまう部分にもびっしりとカード類が詰まっています。滅多に行かないパン屋さんのスタンプカードや期限の切れた味玉無料券、1円も入っていない銀行口座のキャッシュカードなどがずっと居座っています。
借金がある人もこれから借金をする人も、借金に溺れる西日本の行動や思考を知ることで、不幸が回避できるかもしれません。次回は、借金についての考え方などを聞き、その受け答えから借金の秘訣を探りたいと思います。
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