元国税職員 さんきゅう倉田です。好きな表示は税込表示です。
ぼくは普段仕事をするとき、「100BANCH」というコワーキングスペースを利用しています。そこには、起業した若者や起業を目論む若者、青春を謳歌する若者など、とにかく若者が大勢いて、事業を進めたり、準備をしたり、交流したりしています。
若者たちは法人を設立した後、ベンチャーキャピタルなどからの出資を希望します。みんな資金繰りには常に困っているようです。大副業時代なので、会社員として働きながら副業の海に飛び込む読者もおられると思います。
「ゆくゆくは社長になりたい」と考えている方もいるでしょう。
社長になること自体は、易しいと思います。法務局で登記をすれば、誰でも代表取締役になることができる。ただ、設立した法人を、3年、5年10年と続けていくのが難しいですよね。そのためにも出資を受けたいと思うのは、至極当然です。
起業してすぐには売上が発生しない、中長期で見ていくべき事業があることはご理解いただけると思います。
さて、ぼくの友人で投資会社に勤める優秀な人間がいます。
話は短く面白く正確で、保有する情報の確度も高く、合コンに呼んでも高いコミュニケーション能力を発揮してくれます。彼は中小企業に投資する仕事を長くしており、大変興味深いことをいつも話してくれます。
投資する中小企業をどうやって見つけるのか
上場している企業と異なる、あまり情報の出ていない中小企業に投資をします。
「どうやってそういう企業を見つけるの? 」と聞いたことがあるんですが、基本的にはネットで検索するのだそうです。
ネットで検索して、検索して、場合によってはその企業に直接連絡して情報をもらって、自社内で提案して投資を決定するそうです。海外のスパイについて書かれた本を読んだことがあるんですが、スパイの集める情報の95%は新聞やテレビ、インターネットからで、その情報を濾過して有効利用することに彼らは長けているのだそうです。
結局のところ、情報は使う人次第なんですね。
投資の資金と投資後のリターン
例えば、100億円をある企業に投資をするとします。
寄付するわけではないので、対価として株をもらいます。株をたくさん持っているので、投資先の会社をある程度自由にできるようになります。将来利益を見越して投資しているので、何かしらの方法で利益を増大させなければいけません。
利益を増大させようと思ったら、単純に考えれば、売上を伸ばすか、経費を減らすかのどちらかです。
「売上なんて伸ばせるの?」とぼくは聞きました。
もちろん、伸ばせない。だから、不採算部門の撤退やリストラによって利益を生み出すのだそうです。そして、企業価値が上がった数年後に売却します。このとき、売却先を探すのも一苦労なのだそうです。
さて、投資資金ですが、100億円を自社で捻出しません。
だいたい、50%を自社で持ち出し、半分は銀行から借り入れます。だから、その借入金の利息を上回るリターンを得られるよう努めます。
投資されたお金は何に使う?
3,000万円の出資を受けた友人と5億円の出資を受けた知人がいますが、ふたりとも「ほとんど人件費」だと言っていました。もちろん、従業員の給与と賞与もあるでしょうが、自身の役員報酬も含まれています。
今まで創業者としてタダ当然で働いていたけれど、出資を受ければその中から支払うことができます。しっかりと定期同額給与をもらって、会社を発展させれば株主も喜ぶでしょう。
しかし、時代の潮流に乗れなかったのか、知人の方は会社を潰してしまいました。5億円投資した人はどう思っているのでしょうか。ベンチャーキャピタルに勤める知人に聞いたところ、「別になんとも思わない」と言っていました。
「10個の会社に投資しても、全てが伸びるわけではない。そのうちのひとつが100倍になればいい」
ベンチャースピリッツを持つ方々の励みになれば幸いです。
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