元国税局職員 さんきゅう倉田です。好きな決済は「QRコード決済」です。
前回までのあらすじ
QRコード決済のPayPayを巧みに操り、コンビニに買い物に行き、台湾式マッサージを受け、ビブグルマンの店で餃子を食べたさんきゅう倉田は、残り3日間、どこで決済するかを考えていた。
[PayPay生活5日目]
この日は、仕事で秋葉原に行っていました。日本数学検定協会の理事の方に、天竺にあるお経より有り難いアドバイスをいただくためです。昨年から、税教育のプロジェクトを進めているので、多くのメンターと会うことがありますが、いままで出会った中で、誰よりも的確で有益なお話をいただきました。
その後、人生で初めてメイド喫茶に行くことにしました。流石は秋葉原です。アプリで検索すると、PayPay対応店が無数に表示されます。対応しているメイド喫茶は複数あったので、もっとも近い店に入ることにしました。
とてつもなく遅いエレベーターで、雑居ビルの5階に上がります。実は、この5日間、コンビニ以外ではいつも入店時に確認していました。
「PayPay使えますか?」
公式アプリで検索しているので、もちろん使えるのですが、ランチタイムはクレジットカードが使えない飲食店があることを踏まえて、無駄な確認をしていました。いえ、無駄だと思っていましたが、無駄ではありませんでした。
入店したメイド喫茶では、PayPayが使えなかったのです。P公式アプリで、対応店として表示されているのにも関わらず。
危ないところでした。
謝罪して、別の店に移動します。幸い、店舗が密集しているので異動に時間はかかりません。2軒隣のビルの4階に上がりました。
しかし、ここでも、PayPayが使えるかを確認すると、使えません、との返答です。どういうことなのか。先に確認していなければ、無駄に2000円程度のお金を使うところでした。
いえ、それどころか、現金を持っていません、誰か知人に連絡して現金を持ってきてもらうか、運転免許証をセリヌンティウスのように人質にすることになります。PayPayに対し、不信感が募りました。
次の3軒目で、ようやくPayPayの使えるメイド喫茶に入ることができました。 はじめて入ったメイド喫茶は、500年前にタイムスリップしたという設定で、家来の女の人が「親方様」と呼んでくれます。城門の前では、「違反行為をすると島流しにするよ」とやさしく教えてくれました。プレーンなメイド喫茶をたのしむ前に、亜種の店に入ってしまいました。
席に着くと、江戸の町娘をいささか卑猥にした衣装の店員さんが、「おすすめセット」をおすすめしてくれました。ドリンクと甘いものと特別な役務の提供があるようです。急いでいたので、単品のジンジャエールを頼み、30秒で飲んで、決済。領収証を請求すると、飛脚が風邪を引いていて時間がかかる、と冗談を言われました。ユニークなお店です。
[PayPay生活6日目]
この日は、ワインエキスパートという飲食店で働いていない人のためのソムリエ試験の対策のため、田崎真也ワインサロンでテイスティングセミナーを受けました。クレジットカードで事前に決済していましたが、教室でワインのテイスティングをしていると「日時を間違えています」と声をかけられました。どうやら、翌日だったようです。
現金はありません。帳簿の作成でも手伝って許してもらうおうかなどと考え、頭を抱えて下を向いた時、視界に入ったのが、PayPayのQRコードでした。速やかに決済。
亀に浦島、さんきゅうにPayPayです。
[PayPay生活最終日]
最終日なので、少し奮発して、虎ノ門「シャルキュ」へ行きました。こちらもビブグルマンに選ばれています。
二人で16,000円だったので、PayPayアプリの「わりかん」機能を使って、連れに8,000円を送ることにしました。現金がなくとも、その場ですぐに友達同士で送金できます。お金と一緒に、メッセージも送ることができます。連れがPayPayユーザーで良かった。持つべきものはPayPayユーザーの友達です。
1週間のPayPay生活は、あっという間でした。まだまだ使えない店やアプリの不具合、欲しい機能があって、これから改善されていくと思うと、わくわくします。電子マネーを凌駕する日が来るとは思いませんが、独自のキャンペーンで普及していくかもしれません。
迷っている方は、キャッシュレス・消費者還元事業の開始にあわせて、お使いいただくと良いと思います。
新刊『元国税局芸人が教える 読めば必ず得する税金の話』
(総合法令出版/1,404円/税込)さんきゅう倉田の初の著書が発売されました。ぼくの国税局時代の知識と経験、芸人になってからの自己研鑽をこの1冊に詰めました。会社員やパート・アルバイトの方のための最低限の税の情報を、たのしく得られます。 購入は コチラ
新刊『笑う数学』
(KADOKAWA/1,404円/税込/1月27日発売予定)数々の数学イベントで大活躍の、数学エキスパート集団「日本お笑い数学協会」(タカタ先生、横山明日希、さんきゅう倉田、平井基之、秋田崇宏、小林裕人、鰺坂もっちょ)のメンバーが書き下ろした、とっておきの数学の話100を収録。
「数学で愛の告白」「キスするのに最適な身長差を三角比で求める」「アイドルが売れる確率」など、多種多様な数学の話にハマる人、続出中!
さんきゅう倉田
芸人、ファイナンシャルプランナー。2007年、国税専門官試験に合格し東京国税局に入庁。100社以上の法人の税務調査を行ったのち、よしもとクリエイティブ・エージェンシーに。ツイッターは こちら