ふだん何気なく電車や駅を利用していても、なぜ電車が時間通りに運行できているのか、「混雑率100%」の車両に実際何人乗っているのか……なんて、意外に知らないものですよね。元鉄道員の交通系YouTuberの綿貫渉さんが、面白くてためになる鉄道の豆知識を解説する「眠れなくなるほど面白い 図解 鉄道の話」(日本文芸社)から、一部を抜粋してご紹介します。

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車だけでなく鉄道にも決まりがある

日本の道路交通法では、歩行者は右側通行、自動車は左側通行と定められています。これはお互いに、対面通行のほうが相手を認識できるという安全のためなのです。

同じように、日本の鉄道も左側通行に定められています。山手線で「外回り」「内回り」といった表現がありますが、これも左側通行と決まっているからこそ成り立つ表現です。この場合、時計回りの方向に回るものが「外回り」反時計回りの方向に回るものが「内回り」です。しかし、日本国内にも例外があり、秋田県内の秋田-大曲間は右側通行をする様子を見ることができます。ここは秋田新幹線と奥羽本線の普通列車が走る区間ですが、秋田新幹線と奥羽本線では線路の幅が異なるため、秋田駅側から見て左側に新幹線の線路、右側に在来線の線路があります。そのため、タイミングによっては右側を走る在来線を左側から新幹線が追い抜くという光景も見ることができます。

そもそも日本が左側通行に統一されているのは、左側通行のイギリスの技術支援があったからです。ちなみにイギリスが左側通行なのは、馬に乗るときムチを操りやすいからとされています。一方、イギリスの影響を受けていない国は右側通行が多く、ドイツやアメリカでは交通機関は右側を走ります。


本連載は、 「眠れなくなるほど面白い 図解 鉄道の話」より、一部を抜粋してご紹介しています。

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「眠れなくなるほど面白い 図解 鉄道の話」(日本文芸社)
著者:綿貫渉

電車はなぜ安全に時間通りに運行できるのか、遅延や事故・トラブルの際はどう対処しているのか、意外と知らないことも多いのが鉄道の話。本書では、「電車が止まってしまったけど、運転再開までどのくらいかかるの?「車内のトラブルに自分が居合わせたら……」といった、日常で起こるかもしれないギモンや不安にも役立つ知識を、元鉄道員の交通系YouTuberの綿貫渉さんが楽しく解説。鉄道好きでもそうではなくても、鉄道や交通に興味を持つきっかけとなる一冊です。Amazon楽天ブックスで好評発売中。
日本文芸社 公式サイトhttps://www.nihonbungeisha.co.jp/book/b623649.html