全5回のシリーズでお送りしている「転職の分かれ道」。2回目となる今回は、「転職にかかる期間が長い人と短い人の違いって?」がテーマとなる。転職をした人の中でも、ごく短い期間で決まった人もいれば、長い時間を費やした人もいる。その違いは一体、どこから生まれるのだろうか。
以下、マイナビニュース男女会員403名にアンケートを実施し、「転職経験がある」と回答した273名に質問。
Q.もっとも最近の転職に要した期間はどれぐらいですか
1位「1年以上」(25.6%)
2位「半年」(22.0%)
3位「約3カ月」(18.7%)
4位「約1カ月」(17.9%)
5位「約2カ月」(15.8%)
Q.転職がスムーズにできた要因は何ですか(「転職に要した期間はどれぐらいですか」で「約1カ月」「約2カ月」「約3カ月」の方に質問)
1位「いい会社がすぐに見つかったから」(38.5%)
2位「退職後に転職活動を行ったから」(21.7%)
3位「前の職場をいち早く辞めたかったから」(14.0%)
4位「スケジュール管理を入念に行ったから」(13.3%)
5位「特になし」(9.1%)
6位「その他」(3.5%)
Q.なぜ転職にそれだけの時間がかかったとお考えですか。理由を教えてください(「転職に要した期間はどれぐらいですか」で「半年」「1年以上」の方に質問)
1位「いい会社がなかなか見つからなかったから」(39.2%)
2位「在職中に就職活動を行っていたから」(24.6%)
3位「特になし」(13.1%)
4位「前の会社を辞めるか迷いがあったから」(11.5%)
5位「スケジュール管理がうまくいかなかったから」(9.2%)
6位「その他」(2.3%)
Q.転職に要するベストな期間はどれぐらいだと考えますか
1位「約3カ月」(38.1%)
2位「約1カ月」(22.3%)
3位「約2カ月」(18.3%)
4位「半年」(16.1%)
5位「1年以上」(5.1%)
■総評
調査の結果、もっとも最近の転職に要した期間は、1位が「1年以上」で25.6%。2位は「半年」の22.0%となった。以下、3位「約3カ月」(18.7%)、4位「約1カ月」(17.9%)、5位「約2カ月」(15.8%)と続くが、多くの人が比較的余裕を持って転職活動を行っている様子がうかがえる。
「転職に要した期間」を「約1カ月」「約2カ月」「約3カ月」と比較的短い期間で回答した人に、「転職がスムーズにできた要因」を聞いた。もっとも多かった回答は、「いい会社がすぐに見つかったから」(38.5%)だった。やはり転職も結婚に似て、良い相手と巡り会えるかでその後の展開の速さが違ってくるということだろうか。
2位の「退職後に転職活動を行ったから」(21.7%)は、転職に集中して多くの時間を割ける環境だったことが奏功したようだ。4位「スケジュール管理を入念に行ったから」(13.3%)も、時間管理の大切さを感じさせる回答となった。3位の「前の職場をいち早く辞めたかったから」(14.0%)は転職先云々ではなく、切羽詰まった状況ということか。
「その他」(3.5%)には、「知人の紹介があった」(41歳男性/教育/事務・企画・経営関連)、「最終的に知り合いの会社に転職した」(30歳男性/不動産/営業関連)、「友だちの誘いがあったから」(36歳男性/海運・鉄道・空輸・陸運/技能工・運輸・設備関連)など。紹介による転職も多いことがうかがえる。
「転職に要した期間」を「半年」「1年以上」と回答した人に、「なぜ転職にそれだけの時間がかかったか」を聞いたところ、1位は4割近くが回答した「いい会社がなかなか見つからなかったから」(39.2%)となった。転職がスムーズにできた理由で1位にあがった「いい会社がすぐに見つかったから」と対照的な回答となっており、ここでも出会いの大切さが感じられる。2位「在職中に就職活動を行っていたから」(24.6%)も、前問の2位「退職後に転職活動を行ったから」とちょうど反対で、なかなか興味深い。
以下、3位「特になし」(13.1%)をはさんで、4位「前の会社を辞めるか迷いがあったから」(11.5%)、5位「スケジュール管理がうまくいかなかったから」(9.2%)と続いた。6位「その他」(2.3%)では、「なかなか採用に至らなかった」(47歳女性/教育/事務・企画・経営関連)や「出産育児のため」(36歳女性/農林・水産/その他・専業主婦等)などの声が寄せられている。
転職にあたっては拙速に決めることは避けなければならないが、いたずらに時間をかければいいというものではない。企業研究などは当然、じっくりと慎重に行わなければならないが、あまりのんびり鷹揚に構えていては、せっかくのチャンスを逃してしまうことにもなりかねない。「転職に要するベストな期間はどれぐらいだと考えるか」と問いに対する回答も、1位「約3カ月」(38.1%)、2位「約1カ月」(22.3%)、3位「約2カ月」(18.3%)が上位となり、「半年」(16.1%)や「1年以上」(5.1%)は少数派となっている。転職は、ある程度のスピード感と集中力を持って臨まなければならない、というのは真理だろう。
そしてその上で、「転職にかかる期間が長い人と短い人の違い」とは結局のところ、転職先との良き縁に恵まれるか否か、が大きい。今回は、そんな転職の実態が垣間見えるアンケート結果となった。
調査時期: 2018年11月14日
調査対象: マイナビニュース会員
調査数: 403人
調査方法: インターネットログイン式アンケート
※写真と本文は関係ありません