購入後のマーケティングに力を入れる時代
SNSによって感情が急速に伝搬していく今の時代、マーケティングの考え方も改めなければいけないタイミングを迎えている。
これまで多くの企業は、購入に至るまでのプロセスに全力を尽くし、認知から比較検討までをいかにして勝ち抜くかに知恵を絞ってきた。しかし、今後力を入れるべきは、購入後のプロセスだと、トライバルメディアハウス チーフコミュニケーションデザイナー 高橋 遼氏は強調する。
トライバルメディアハウス チーフコミュニケーションデザイナー 高橋 遼氏 |
「CRMの9割が失敗に終わった原因は、購入量とブランドへの愛(熱狂度)を混同してしまったことにある」と高橋氏。
「マーケティングが”宗教”の時代に入った今、ブランドの輪郭は顧客が持つ文脈価値によって形づくられている。顧客を囲い込もうとするのではなく、彼らの熱狂しているポイントを理解したマーケティング活動が不可欠になる」と続けた。
Whyを見つけるためにHowを聞く
では、購入後の顧客にどのような施策を展開すると熱狂の域に到達してもらえるのか。
高橋氏は、顧客を「消費者」ではなく「価値共創者」と捉えたうえで、熱狂へのプロセスを逆算して施策を展開するべきと語る。
その際、起点としては「なぜ(Why)熱狂できたのか?」を探るべきだが、これを直接的に顧客に聞いても、的確な答えにはたどり着けないという。
対して、「どうやって(How)熱狂したのか」という質問であれば、顧客も回答しやすい。そこからWhyを探し出すことで、ブランドの輪郭が見えてくると高橋氏は明かす。
講演では、コミュニティをキーワードに、熱狂顧客を醸成する具体的な方法も紹介。そのスライドの一部が以下の案内からダウンロードできるので、興味のある方はご覧になってほしい。
講演資料の内容
講演資料は全79ページ(うち13ページは非公開)。熱狂顧客を生み出す方法を具体的に紹介しています。
マーケティングについて改めて考え直す機会を与える優れた資料なので、ぜひご覧ください。
<PDF内容>
- ブランドの輪郭は何によってつくられるのか?
- 施策においても3つの軸を分けて考える
- サービスに関する2つの考え方
- サービスドミナントロジックにおける消費者
- やりたいのは、熱狂プロセスの逆引き
- 「なぜ熱狂したのか」ではなく、「どうやって熱狂した」のかを聞く
- 顧客数とブランドへの熱量の関係
- 熱量を高める施策とそれを広める施策を分ける
- 熱狂顧客戦略から考えるコミュニティのあり方
- 顧客の熱狂は社員から
- 熱狂マーケティングから熱狂経営へ
- 従業員エンゲージメントを高める3つのステップ
……など