「Webがまたちょっと面白くなってきています」
11月2日に開催された第27回 マイナビニュース スペシャルセミナー『次世代Web技術がもたらすインパクト』で、オープンウェブ・テクノロジー CEOの白石 俊平氏は、非エンジニアが多くを占める聴講者に向かってこのように話を切り出した。
オープンウェブ・テクノロジー CEOの白石 俊平氏 |
HTML5のドラフトが発表され、大きな盛り上がりを見せ始めたのが8年前。先進的な関連技術も次々と発表され、Webエンジニアの期待は日増しに高まっていた。
当時はスマートフォンの登場/普及期ともちょうど重なる。Webエンジニアとっては、学ぶべきことが増えた一方で、まったく新しい技術を自分の手で試せるという”面白い”時代だったのである。
2014年のHTML5勧告化(正式仕様リリース)以降、そうした動きが落ち着きを見せ、昨年あたりは成熟した技術を使いこなすフェーズに入っていた印象が強かった。
だが、今再び大きなうねりが起き始めているという。
高速、パワフル、シームレス! スマホの体験はこんなに変わる
現在Webで起きているイノベーション、その特徴を端的に表すと、「より速く」「よりパワフルに」「よりシームレスに」の3語になると白石氏は説明する。
「より速く」という点では、HTTP/2やAMP(Accelarated Mobile Pages)などの技術を挙げる。特にAMPに関しては、Google/Twitterらテクノロジー企業が実装を進めた結果、これまでのWebページとは次元の違う速さを実現。ユーザーのWeb利用形態に変化をもたらすレベルだという。
一方、「よりパワフル」に関しては、フルJavaScriptでUIを構成し、Webページ遷移時もHTMLの更新を必要としないSPA(Single Page Application)などを紹介。SPAは、依然として課題があるものの、優れたUXを提供できるという点が特徴で、採用サイトも徐々に増えているという。
そして、「よりシームレス」では、最たる例として「プログレッシブ・ウェブアプリ」という概念を解説。スマホアプリとWebサイトの特徴を併せ持ったもので、Webサイトに何度かアクセスするとホームスクリーンへのアイコン追加を問われ、追加するとプッシュ通知なども届くようになり、オフラインでの起動も可能になるなど、まるでスマホアプリのようなUXに変化していく。Service Workerという技術を使うことで、現在でも簡単に実現可能だ。
ビジネスの世界は先手必勝。テクノロジーで優位に立ちたいサービス事業者は今から対応を進める必要があるだろう。
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本稿では、同セミナーの講演スライドを無償で提供します。興味のある方は、以下の資料紹介内のリンク、あるいは記事末の「今すぐ資料をダウンロード」ボタン、「ダウンロードBOXに入れる」ボタンからダウンロードしてください。
講演資料の内容
講演資料は全60ページ。普段はWebエンジニアに対して先進技術を紹介する白石 俊平氏が、非エンジニア向けにトレンドを紹介した資料です。
白石氏が開発/運営する技術者向け情報サイト「TechFeed」などを例として取り上げながら、最新Web技術で実現できることをわかりやすく解説しています。最新プロダクトの名前も掲載されているので、事業責任者や運営者が改修要望をエンジニアに出すうえでも役立つでしょう。
<PDF内容>
- Web技術のキホン
- いま、Webで起きているイノベーション
- HTTP/2
- AMP (Accelarated Mobile Pages)
- オフラインWeb
- 表現力の向上
- SPAとは
- スマートフォン利用時間の80%がアプリ利用
- Webアプリにできることは今後も増え続ける
- プログレッシブ・ウェブアプリ
- Service Worker
……など