取引先との商談時など、つい話に夢中になってヒジをついたり、足を組んだりするなど、姿勢が崩れてしまう人も多いのではないだろうか。しかし第1回でも述べたように、聞き手の受け取る情報は「視覚」からが55%、「言語(話す内容)」からはたった7%と言われている。つまり、いくら素晴らしい営業トークを繰り広げても、だらしない姿勢で話してしまうと、印象が変わってしまう。
前回に引き続き、ANAビジネスソリューションの川上美佐子さんに商談時の正しい姿勢についてお話を聞いた。
見えないからつい……は見えている
――商談のとき時間が経つにつれ姿勢が悪くなってしまう人が多いと思うのですが、気を付けたいポイントはありますか?
お客様と向かい合って座るときなど、見えないと思ってつい足元を崩してしまいがちですが、そうすると必ず、上半身も歪んだり肩が下がったりします。お客様と着席して商談する場合などは、見えない足元もきちんとそろえましょう。両手は腿の上で軽く握るか添えることで、より美しい座り姿勢になりますよ。
――メモをとるときなどはどうでしょう。
メモをとっているときも正しい姿勢を意識しましょう。メモをとらないときはペンを置いてしっかり聴くことも大切です。また、ペンを置く際には、ペン先を自分の方に向けて置くこともスマートな気遣いですね。
商談時の正しい姿勢と悪い姿勢
正しい姿勢
【POINT】
・背筋を伸ばす
・背もたれに背中をつけない
・足元をそろえる
悪い姿勢
取材協力:ANAビジネスソリューション
ANAグループで、主に、教育・研修事業、人材派遣事業、ANAエアラインスクールの運営などを行う。
教育・研修事業では、ANAグループのノウハウを活かした「接遇&マナー」「ヒューマンエラー対策」「訪日外国人おもてなし」「ユニバーサルサービス」などの研修商品を展開。メーカー、医療機関、自治体など、あらゆる業種業態から依頼を受け、企業・個人に向けた研修を行っている。また、「ANAの口ぐせ」「ANAの気づかい」「ANAの教え方」など、ANAグループのノウハウを書籍でも紹介しており、これらシリーズは累計14万部を突破するベストセラーとなっている。