大勢の人の前で行うプレゼンテーションはなかなか慣れないもの。いつも緊張してしまい、せっかく準備した内容を上手く伝えられない、と悩む人も多いのではないだろうか。しかし第1回でも述べたとおり、「聞き手が受ける印象は視覚が55%」と言われている。そう、たとえ緊張していたとしても、きちんとした立ち姿勢で堂々と発表をすれば、プレゼンの印象はグッと上がる。今回も、ANAビジネスソリューションの川上美佐子さんにお話を伺った。
プレゼンターも指し示した方向を見る
――プレゼンテーションのときの姿勢で大切なことは何でしょうか。
まず、立ち姿勢です。かかとをつけて背筋を伸ばすことがポイントです。かかとくらい……と思うかもしれませんが、かかとが少し離れるだけで、途端に印象がカジュアルに変わります。プレゼンテーションは聞き手に信頼感を与えて始めることが大切です。
「こちらをご覧ください」とスクリーンを手で示すときは、プレゼンターも指し示した方向を見ましょう。時々、「こちらを見てください」と言いつつ、聞き手や手元の資料を見ている方がいます。プレゼンターも同じ場所を見ることで、よりそこに聞き手の視線を引き付けることができます。また、「指をそろえて示す」ことも意識してください。
――緊張するので、つい自分のパソコンを見ながら発表してしまったりするのですが、それはやはり良くないですか?
そうですね、プレゼンターが別の画面を見ながら話すよりも、聞き手と同じスクリーンを見ながら進める方が一体感が生まれるのではないでしょうか。
スクリーンを指し示すときの立ち姿勢
【POINT】
・かかとをつける
・指し示している方向を見る
・指はすべてそろえる
取材協力:ANAビジネスソリューション
ANAグループで、主に、教育・研修事業、人材派遣事業、ANAエアラインスクールの運営などを行う。
教育・研修事業では、ANAグループのノウハウを活かした「接遇&マナー」「ヒューマンエラー対策」「訪日外国人おもてなし」「ユニバーサルサービス」などの研修商品を展開。メーカー、医療機関、自治体など、あらゆる業種業態から依頼を受け、企業・個人に向けた研修を行っている。また、「ANAの口ぐせ」「ANAの気づかい」「ANAの教え方」など、ANAグループのノウハウを書籍でも紹介しており、これらシリーズは累計14万部を突破するベストセラーとなっている。