連載6回目は、便秘です。そもそも、病院に行く必要はあるのでしょうか? 実は子どもの便秘は、大人になってからの健康に与える影響が、大きいそうです。
Q.便秘で病院に行く必要はあるのでしょうか?
便秘の場合、少なくとも3日以上続いたら受診すべきだと私は思います。なぜなら、慢性的な便秘になってしまうと、将来大腸がんになりやすいという傾向があるからです。大腸は形状記憶の機能があり、便秘の習慣が身につくと、管が太くなってしまいます。そうすると、汚い物をためやすい体質になり、大人になってもそれが続きます。その結果、大腸の病気になりやすくなってしまうのです。
Q.親ができる対処法は?
子どもの便秘は、食生活の変化やストレスによって増えています。例えば保育園などでの精神的な緊張から便秘になり、最悪の場合は切れ痔(じ)になって、さらにトイレに行くのが嫌になるという悪循環が続いてしまいます。1日1回は便が出せるように、安心してトイレに行ける時間を作ってあげてほしいです。
また病院では、薬の処方、生活習慣の改善などアドバイスをもらいましょう。早い段階で、便秘が解消できるといいですね。
※未就学児童の症状を対象にしています
※危険だと感じた場合は、本記事の内容に関わらず、病院での受診をお勧めします
イラスト: 山本ユウカ
竹中美恵子先生
小児科医、小児慢性特定疾患指定医、難病指定医。
アナウンサーになりたいと将来の夢を描いていた矢先に、小児科医であった最愛の祖父を亡くし、医師を志す。2009年、金沢医科大学医学部医学科を卒業。以後、広島市立広島市民病院小児科などで勤務し、現在に至る。1児の母でもある。
日本小児科学会、日本周産期新生児医学会、日本小児神経学会、日本小児リウマチ学会所属。日本周産期新生児医学会認定 新生児蘇生法専門コース認定取得
メディア出演多数。2014年日本助産師学会中国四国支部で特別講演の座長を務める。150人以上の女性医師(医科・歯科)が参加する「En女医会」に所属。ボランティア活動を通じて、女性として医師としての社会貢献を行っている