仕事ができるビジネスマンを目指すなら、美しく精悍にスーツを着こなすのも忘れずに。といっても、既製品のスーツではなんだかしっくり来ないという場合は、オーダースーツで自分の体にフィットした一着を身にまとうことがおすすめです。
本連載では、サイズはもちろん感性にもフィットするパーソナルオーダースーツ専門店「麻布テーラー」の営業本部にて副本部長を務める藤田 哲氏が、オーダーだからこそできる着こなしの基礎を解説。押さえておきたい4つのポイントを紹介します。
今回のテーマはスーツの色や柄の取り入れ方です。
ビジネススーツは、基本的にネイビーかグレー
一口にビジネススーツといっても、色や柄のパターンはたくさんの種類があります。最近ではブラウンやグリーンといったカラーのスーツや、柄が入ったスーツを着ている方を見る機会も増えてきました。
しかし、ビジネスシーンで着用するスーツは基本的にネイビーかグレーを着用するのが王道。それ以外のカラースーツになると、ファッションの範囲になってしまうので、きちんとしたスーツを着るビジネスシーンにはあまり向かないこともあります。まずはこの2着のどちらかをおさえましょう。
スーツはコーディネーションで成立するため、カラーを取り入れたい場合はVゾーンを利用するのがおすすめです。トレンドカラーをネクタイやワイシャツに用い、スーツはベーシックにすると、スーツ自体に汎用性もありますし、長い期間個性を彩れます。
コーディネートをする際のポイントは、スーツ・ワイシャツ・ネクタイを全て2色1柄以内に収めること。例えばスーツはグレーの無地、ワイシャツはネイビーのストライプ、ネクタイはネイビーの小紋柄といったように組み合わせると、違和感なくすっきりとまとまります。
さらなるカジュアルダウンにおすすめの組み合わせは?
上記の着こなし方以外にも、カジュアルな印象を与える要素をわかっておくと、相手への敬意を失わないコーディネートができます。
スーツの柄は、主に無地、ストライプ、チェックの3種類に大別されます。無地、ストライプ、チェックの順番にカジュアルな印象になっていく、覚えておくと良いでしょう。例えばストライプでも、ピンのようにごく細い線で作られた「ピンストライプ」柄は比較的取り入れやすく、チョークの線を引いたような「チョークストライプ」はカジュアルな印象になるなど、柄の特徴によっても違いがあります。
色は、ダークよりもライトな色味がカジュアルな印象になります。カラースーツ挑戦するには、オケージョンにもよりますが、ビジネスの場で個性を演出するのであればブラウンがおすすめです。ダークカラーの無地であれば、風格と威厳は出しながら個性の演出できるので、日々の組み合わせの参考にしてみてください。
麻布テーラーではトータルコーディネートを提案していますので、スーツだけでなくスタイリングで判断します。サイズ、デザイン、コーディネート、全てが揃って初めて質の良いスーツスタイルといえるでしょう。
麻布テーラー 営業本部副本部長 藤田 哲
1990年にメルボメンズウェアー株式会社に入社後、オーダースーツ業に携わり30年を超える。「麻布テーラー」のブランド創設から携わり、お客様の感性と体にフィットする一着をご提案するため、店舗でのサービス向上やスタッフ教育を統括する。
麻布テーラー:https://www.azabutailor.com/