「ストックフォトって何? 」

広告や出版、放送、ウェブ等といったクリエイティブに関する仕事をに携わっている人なら、iStockphotoをはじめとするストックフォトサービスを利用したり聞いたことはあるかもしれません。ですが、クリエイティブに携わっていない方にとっては、決して身近なものとは思われないかもしれません。そもそも、iStockphotoのサービス(ブランド)名にも含まれているストックフォトサービスとはいったいどういったものなのでしょう?

簡単にいうと、写真やイラストといったクリエイティブ作品をストックして(預かって)販売するインターネットサービスのことで、一般的に、Webや広告、出版物などを制作する際に、制作サイドが目的に合った写真やイラストなどを素材として選び、使用料を支払うことで利用されるサービスのことです。はじまりが写真を中心とする画像データの販売だったため「ストックフォト」という言い方が一般に広まっています。iStockphotoもストックフォトサービスのひとつです。

「iStockphotoと他のストックフォトサービスの違い」

1「ユーザー投稿型マイクロストックサービス」の原点

他のストックフォトサービスとiStockphotoの違い、それはまず生い立ちにあります。iStockphotoは、2000年に画像の無料でダウンロードやクリエイター同士の意見交換ができるクリエイティブコミュニティーとして始まりました。その後、当時のストックフォトサービスでは考えられない低価格で画像のダウンロード販売が開始され、ストックフォトサービスとしてのiStockphotoが誕生したわけです。

iStockphotoの誕生は、現在では珍しくない「ユーザー投稿型のマイクロストックフォトサービス」が誕生した瞬間でもあり、現在のストックフォトの流れのひとつを作ったという点こそ、他のサービスとの大きな違いといえます。「ユーザー投稿型マイクロストックサービス」は、ユーザー自らが販売作品をアップロードし、販売する形態で、1点あたりの販売価格を低く設定してあることが大きな特徴です。作品単価が低い分、数多く売ることで作品あたりの売上を伸ばす方法「マイクロペイメント型」であることからそう呼ばれています。

2 世界中のクリエイターから集まる安全で高クオリティな作品ライブラリ

iStockphotoに登録されている作品は数百万点に及び、日々世界中のクリエイターから最新の作品がアップロードされています。その全ての作品は100名以上のアーティストからなるコンテンツチームによって作品の品質を管理され、そのチームの中でも高度な訓練を受けた審査員が、各作品の品質やオリジナリティ、著作権侵害の有無、正確性について調査しています。このことは、作品を購入、使用するユーザーに対しての品質の保証を意味しています。この取り組みのおかげで、購入者は安全に作品を使用することができるようになるわけです。

3 クリエイティブワークをさまざまな作品でサポート

何百万点もの作品ライブラリにおいても他のサービスとは大きな違いがあります。それは、あらゆるクリエイティブワークにおいて必要とされる作品が用意されている点です。大きな印刷物への使用も可能な高解像度の写真やイラストの画像データはもちろん、イラストにおいてはAdobe Illustratorなどで編集可能なベクターイメージ、放送やパッケージ、Web CMなどに使用出来るビデオ映像やオーディオデータ、Webサイト制作などに有効なFlashファイルといった、さまざまなクリエイティブワークに対応するライブラリを有している点はiStockphotoの大きな特徴のひとつです。

また、広告などに使用するデザインやイメージ制作の素材としてのストックフォトだけでなく、資料性があり、報道やスポーツ、エンターテインメントなどを扱う雑誌、TV、出版などにおいてニュースや資料的な使い方ができるエディトリアルイメージを扱っているのもiStockphotoの大きな特徴です。

次回は、iStockphotoで購入可能な作品の種類などについてご紹介します。

参考資料:「写真で稼ごう【撮り方編】」/iStockphoto監修「イラストで稼ごう」(全てマイナビ刊)