人間・人生探究の一環としての男女関係をテーマとしているライターの春日奈々です。とうとう4月より、離婚時の厚生年金分割制度が施行されました。なんと、昨年10月から今年3月までの半年間で、社会保険庁に寄せられたこの制度についての相談件数は、3万件超。そのうち8割が妻からの相談だったということです。

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社会保険庁:離婚時の厚生年金の分割制度にかかる年金相談の件数について

それにしても、相談した妻たちの何割くらいが、今後離婚を決行することになるのでしょうか? 妻の心の中、ちゃんと見えていますか? 「まさか、うちに限って」と思っていませんか……。

離婚の危機が忍び寄る? その時妻の態度は?

さて、あなたの妻はすでに「もし夫と離婚して年金分割したら、私はいくらもらえますか?」と社会保険庁に問い合わせをしているのでしょうか? それとも今後問い合わせるようなことがあるのでしょうか? というわけで、早速次のチェックをしてみましょう! 最近、妻のこんな態度が気になりませんか?

□ 返事がつれない、もしくは応答なし
□ 目を合わせない、目を逸らす
□ 半径2m以内に入れない空気
□ 外出が多い
□ 娘や息子を通して会話をする

全部にチェックがついてしまったお父さん、夫婦関係は危機に陥っていますよ。全部ではないけれど、どれかにチェックがついてしまったお父さんも要注意。妻は熟年離婚を考えているかもしれません。

このチェック項目は、すべてこれまで夫婦として生きてきた「結果」であるともいえます。「結果」に至るには、必ず「原因」がありますよね? つまり、妻の返事がつれなくなってしまったのは、夫が妻の話をちゃんと聴いてあげなかったのが原因ではありませんか? 妻は一生懸命話しているのに、夫は右から左へ聞き流すだけ。それが何度も続けば、妻だって学習します。「夫に何話してもムダだわ……。聴いちゃいないし!」。

いつまでもあると思うな! 妻と金?

新聞やテレビに夢中で妻の話に空返事では、しだいに妻は夫に対する不満や嫌悪感を募らせていきます。そのうち目も合わせたくなくなる、近寄るのも、視界に入ってくるのもイヤで? ココから逃避すべく外に出る。会話するのも鬱陶しいから、子どもに「ねえ、お父さんにごはんだよって言って来て」とか、「今日は夜ごはん家で食べるのか外なのか聞いてきて」などと頼むようになってしまうのです。ここまでくると、かなり深刻です。なのに、それが日常だと思っているようでは、お父さんは妻の心の奥にある気持ちにまったく気付いていなかったということです。 

もっと妻に思い遣りを持って、コミュニケーションをとるよう心がけてこなければいけなかったのです。妻はいて当たり前、家事をしてくれて当たり前、と思ったら大間違い。それが当たり前でなくなることもある、ということをお忘れなく! 人間、想像力は大事です。妻のいない生活をイメージしてみてください。「これはイケナイ」と思われたお父さんは、妻への日頃の感謝の気持ちを言葉や態度、そして贈り物などでしっかり伝えてみましょう。善は急げ! まだ間に合うかもしれません。まずは、ここからスタートです。 

(イラスト: 櫻井輪子)