最新のセカンドテレビ用のテレビと、ちょっと前のテレビをセカンドテレビとして使用する場合の最大の違いは、ちょっと前のテレビには、DLNAクライアント機能が搭載されていないという点ではないでしょうか。そのほかにも、アクトビラを使いたいといったニーズもあるでしょうが、筆者にとっては、とにかくDLNAクライアント機能が搭載されている、最新のモデルはかなりうらやましかったりします。というわけで、バッファローのDTCP-IP対応ネットワークメディアプレーヤー「LT-H91」を購入してしまいました。
さて、自宅に届いた「LT-H91」を、接続してみたいと思います。既にBDレコーダーなどがネットワークにつながっている状態ならば、LT-H91の接続は、それほど面倒ではありません。まず、物理的にネットワークに接続。LT-H91は、無線LAN機能は搭載していないので、LANケーブルで接続するか、LANコンバーターを使うなどの方法で、ネットワークに接続します。さらに、付属のソフトウェアをPCにインストールし、設定を行うのですが、そちらは本題から外れるので、思いっ切り割愛します。
ここまで済んだら、レコーダーの設定です。筆者の使用しているレコーダーは、ソニーのBDZ-T75なので、ここでは、BDZ-T75での設定ということになるのですが、おそらく、現行のソニー製レコーダーならば、どれでも同じような設定になるでしょう。
まずは、BDZ-T75側の設定です。BDZ-T75のクロスメディアバーの一番左にある「設定」から「通信設定」を選択します。いくつか項目があるので、その中から「ホームサーバー設定」を選択。すると、「ホームサーバー設定」のページが表示されます。ここの1番上にある、「サーバー機能」を「入」に設定します。これでサーバー機能を利用することができるようになります。ただし、BDZ-T75では、登録したクライアントからしか再生を行うことができません(セキュリティ上)。写真では、「クライアント機器登録方法」が「手動」になっています。これを「自動」にすると、自動で登録されるのですが、安全のため、「手動」側にしておいた方がよいでしょう。「手動」にしている場合は、このページの一番下にある「未登録機器一覧」を選択すると、現在検出されているネットワーク機器のMACアドレスの一覧が表示されます。ここで、LT-H91のMACアドレスを選択すればOKです。BD-T75の電源を落として、再起動すれば、LT-H91でBDZ-T75に録画されている番組を見ることが可能になります(電源をいったん落とすとはマニュアルなどには書かれていないのですが、筆者の場合、そうしないと認識しませんでした)。
さて、この状態で、LT-H91のトップメニューから「DLNAサーバー」を選択すると、「サーバーのリスト」のページが表示されます。この中にBDZ-T75が表示されて入ればOKです。BDZ-T75を選択すると、「ビデオ」のフォルダが表示されます。さて、「ビデオ」を選択すると、フォルダ選択画面が表示され、そこからフォルダを選択すると、録画されている番組のタイトル一覧が表示されます。ここから、番組のタイトルを選択すると再生がスタートします。ちなみに、DTCP-IPに対応していないDLNAプレーヤーでもタイトル一覧の表示までは可能ですが、そこから先には進むことができません。
さて、このように、LT-H91を接続しておくと、レコーダーをダイレクトに接続していない別の部屋にあるテレビでも、ダイレクトに接続されているのと同じように、録画した番組を見ることが可能になります。プレーヤーの操作系は、BDZのそれとは異なりますが、例えば、30秒スキップ、戻しなども搭載されているなど、一般的なレコーダーに使用されているものと近いもので、それほど違和感なく使用できるでしょう。ただし、再生できるのはHDDに保存されているものだけで、BDドライブに入っているBDタイトルやDVD、CDなどの再生には対応していません。
このシステムのポイントは、自動で電源が入ることです。例えば、リビングに設置されているテレビにBDZ-T75が接続されている状態で、寝室にあるテレビに接続されたLT-H91からBDZ-T75のタイトルを再生しようとするときに、BDZ-T75の電源がオフの状態でも問題なく動作します。
というわけで、BDZユーザーにとっては、ネットワーク越しに、再生専用のBDZがもう1台増えるといった感じになり、非常に得をしたような気分になれる製品です。これで、かなり、最新のテレビに近づいたといえるのではないでしょうか。