読者の皆様。ご無沙汰しております。久々の暮らしのサウンドビジュアルです。年末に、BDレコーダーを購入しましたので、その感想などを書いてみたいと思います。

買ってしまいました。「BDZ-T75」です

筆者が購入したレコーダーは、ソニーの「BDZ-T75」。320GBのHDDを内蔵し、MPEG-4/AVC H.264での最大6倍録画にも対応しています。搭載しているデジタルチューナーは2基、筆者としては初のデジタルWチューナー搭載機ですが、同社のレコーダーのなかでは、普及クラスのモデルといえるでしょう。BDZ-T75が来る前に筆者が使用していたレコーダーは(今も併用しているのですが)、東芝の「RD-E300」というモデルです(2006年9月発表)。

さて、以前、シャープ製のアナログタイプのレコーダー「DV-HR300」(2003年9月発表)からRD-E300に乗り換えた際も、その操作系の違いに慣れるのが大変でした。一番慣れるのに時間がかかったのは、リモコンの電源ボタンの位置でした。DV-HR300もRD-E300も、一般的なテレビも操作できるレコーダーのリモコンと同じように、リモコンの上部にテレビの電源、チャンネル、音量などのボタンが置かれていますが、その配置が左右逆なのです。RD-E300では、リモコンの右上がレコーダーの電源、左上がテレビの電源です。それ以前に使用していたDV-HR300のリモコンでは、左上がレコーダーの電源、右上がテレビの電源となっていました。このため、テレビの電源を入れようとしてレコーダーの電源を落としてしまったり、その逆にレコーダーの電源を入れようとしてテレビの電源を切ってしまったりということが何度となくありました。しかも、初期のデジタル対応レコーダーは、起動にやたらと時間がかかるのです。

操作系の違いで、まず気が付いたのが録画済みの番組の削除についてです。RD-E300では、ある番組を録画中に、ほかの番組をゴミ箱に入れることはできるのですが、削除することはできません(DV-HR300もできなかったように記憶しています)。一方、BDZ-T75では(ゴミ箱という概念がないのですが)、番組を録画中でも、普通にほかの録画済みの番組の削除が可能です。それどころか、再生中のファイルを、リモコンの[オプション]→[消去]の操作で削除することも可能です。

自動録画を行う機能が搭載されたレコーダーでは、録画された番組のうち、削除に回される量が、どうしても多くなります。したがって、削除に制限がないことは、非常に便利なのですが、不思議なことに同社はこの点について製品のwebサイトでも触れていません。多分、同社のレコーダーの文化のなかでは、当然のことなのでしょうが、他社製のレコーダーから乗り換えた人間には、かなりの驚きです。

BDZ-T75も含めた同社のレコーダーでは、基本的にすべての操作を独自のUIであるXMBから行うというのが普通のスタイルのようです。XMBは縦横に配置されたバーにある項目を選択して操作するというUIです。しかし、リモコン上の機能ボタンを押すことで、メニューが表示されるというスタイルに慣れている人の場合、最初はとまどうかもしれません。例えば、「ビデオ」のバーを上方向に(現在に近い方に)スクロールさせていくと、録画予約されているタイトルの確認や変更、さらには番組表やBD関連のコマンドまで含まれています。実際、ここにこれらの項目があるのは、便利といえば便利ですし、標準の並び順では、上にいくほど時間が前になっているので、最新の録画タイトルの前は、録画予約関連というのは筋が通っているでしょう。機能別のメニュー構成になれた人間にとっては、なんとなく落ち着かない感じがしますが、どこからでも、ほかの機能をスムーズに利用できるXMBの環境に慣れてしまうと、以前のダイレクトに機能を呼び出す方式に古さを感じてしまう今日このごろです。