先日ニュースでも取り上げた、エバーグリーンのメディアリペアキット「DN-DRK72」ですが、面白そうなので、同社のショッピングサイト「上海問屋」に注文してみました。

無地のダンボールではなく印刷されたパッケージに入っている

収納物は、本体、研磨用のパッド2種類、リペアリング液、クリーニング用ブラシ、ACアダプタ、取扱説明書

筆者は、ディスクの類を、机の上などに放り投げておく習性があるので、読み取り面が傷だらけのCDなどががけっこうあるに違いありません。そういうディスクがどの程度キレイにリペアされるのか、試してみたいと思います。

取扱説明書によると、リペアは2つの2ステップで行われます。ステップ1はバフ掛けで、ピンク色の目の荒いパッドを使って大きな傷を取る工程です。ディスクを入れてふたを閉め、スイッチを入れると、約3分ほどで終了しました。

動作中はフロントパネルのパワーボタンが緑色に点灯する

傷の付いたCD-ROM。スキャナで取り込んだので見にくいが、拡大してみると、上側の方に傷が付いていることが分かる

バフ掛けが終了したCD-ROM。傷が目立たなくなってきていることが分かる

続いてのステップ2はリペアリングです。黄色のリペアリングパッドに取り替えてリペアリング液を2滴垂らして、ディスクをセットし、ふたを閉めてスイッチを入れます。今回も約3分ほどで終了しました。このリペアマシンは、何らかのセンサーが搭載されていて、リペアが終わると電源が切れるというようなものではなく、単純に一定時間動作するというもののようです(筆者の計った結果だと約2分50秒)。

リペアリングを行ったCD-ROM。かなり傷が減っていることが分かる

細かな傷はほとんど消えていて、大きめの傷のみ少し残るという状態です。机の上に放り投げて置いたディスクのリペア程度でしたら、この低価格なリペアリングキットはけっこう使えそうです。

続いて、もう少し過酷なテストをしてみましょう。適当なCD-Rに音楽を録音して、それに紙ヤスリをかけるという方法で、傷の付いたディスクのリペアを行ってみました。

次の写真が、傷をつけたCD-Rです。かなり豪勢に傷が付いています。実際、普通にCDを使っていてこれ程の傷が付くというケースはほとんどないでしょう。見た目でもそうですが、手で触っても、傷が付いているということが確認できる程です。もちろん、PCのドライブに入れても認識されません。

紙ヤスリで傷を付けたCD-R。普通にCDを使っていてここまでの傷が付くことはまずないだろう

まずはバフ掛け。終わったディスクを取り出してみると、あまり変化なし

バフ掛けが終わった状態。最初の状態とあまり変わりはない

バフ掛けの段階でほとんど傷がとれていないので、次のステップでも大きな効果は期待できないでしょう。とりあえず続いてリペアリングを行ってみましたが、やはり元の状態とあまり変化があるように見えません。紙ヤスリで傷をつけたのですから、これを削り落すのはさすがに無理のようです。

この製品が発表された際に、エバーグリーンの方に話を伺ったところ、「爪で触ったときに確認できるほど深い傷の場合は、1度では修復できないので、何度か1と2のステップを繰り返してください」とおっしゃっていました。常識的な範囲の傷であれば何度か作業を繰り返せば効果があるでしょう。