先週に引き続き、東芝のREGZA 20C2000のレビューです。前回、書くのを忘れていたのですが、筆者がREGZAを選択した理由は、ショップに展示されていた同じサイズの他のテレビに比べて、色調が穏やかだったからです。

量販店の店内は、一般の家庭に比べてかなり明るめです。そういう環境の中で鮮やかに見えるということは、普通の部屋では、ちょっと鮮やかすぎるのではという気がしたのです。もちろんどんなテレビでも画質の調節は可能なのですが、展示してあるテレビを勝手に調整して比較するというのは、ちょっと抵抗があります。

ところが、実際に自宅に持ち帰ってセッティングしてみたところ、REGZAでも、ちょっと色合いが鮮やかすぎるかなぁ、という印象を受けてしまいました。映像メニューを開いてみると、「あざやか」に設定されています。どうやら工場出荷時の設定はこうなっているようです。これを「標準」あるいは「テレビプロ」などに変更してやると、部屋の中でもかなり自然な色調になりました。

工場出荷時の設定は「あざやか」

さて、本来ならば、実際に映像ソースを映して、このように表示されると示したいところですが、ハイビジョン映像で、著作権的に問題がないものは、なかなかありません。また、さすがに、このためだけに新EVERIOを購入するというのは、いくらなんでもだと思います。

というわけで、とりあえず、静止画を映してみました。まずは、「画像1」を映しています。筆者の現在の環境では、ダイレクトにPCからREGZAに接続されてはいないので、アイ・オー・データ機器製のネットワークメディアプレーヤー「AVLP2/G-2」を経由させています。AVLP2/G-2とREGZAの間はDケーブルで接続しています(そろそろ、HDMIにコンバートして出力が可能なビデオカードを入れないと)。

画像1。ちなみにここは、多摩川の河口近くにある、おそらく環8の起点

実際にREGZAの画面も、もとの「図1」をPC上で開いた場合とほぼ同じ色合いで、詳細なものでした。

次はカラーグラデーションを表示させてみます。1920×1080ドットの範囲に、黒とRGBのグラデーションを配置したのが「図2」です。先程と同様に、AVLP2/G-2経由で表示させました。

グラデーションが滑らかでなく、所々、段になっているように見えますが、これは、もともとのデータが8bitカラーで作られているためで、REGZAのせいではありません。実際にPCのディスプレイで「図2」を表示させた場合にも、そうなります。REGZAでもかなり忠実に表示されます。

図2。このグラデーションを、REGZAに表示させる

静止画ばかり映していても、テレビとしての性能はよく分からないので、簡単な動画を表示させてみます。動画といっても本当に簡単なもので、単純なテキストを横スクロールさせているだけのものです。「3sec.wmv」「5sec.wmv」「7sec.wmv」の3本のファイルを作りました。これらは、その名前の通り、1920×1080ドットの画面の中を、一定のテキストが、それぞれ3秒/5秒/7秒で、画面を横にスクロールするというものです。手元に、1920×1080の動画をこしらえる適当な環境がなかったもので、以前、Paint Shop Proに付属していたAnimation Shopで作成しています。1秒30枚、つまり7秒だと、1920×1080ドットのBMPファイルを210枚、オンメモリーで加工するというわけの分からない状況です。aviファイルにまとめたところ、サイズは1.2GB程度(7秒なのに)。さすがに、そんなaviファイルを再生する手段は持っていませんので、WMV形式にコンバートしています。

さて、表示させた結果ですが、「3sec.wmv」の場合、はっきりいって読めません。「5sec.wmv」になると、頑張れば読めるという程度、「7sec.wmv」だと、問題なく読めるようになります。ただ、7sec.wavなら問題なく見えるといっても、それで、どの程度の動画表示能力なのかは、よく分かりません。それでも、スポーツ中継などを見ていても、見にくいということはないので、筆者はおおむね満足しています。皆さんのお使いのテレビではどうでしょうか? 気になるところです。