Q:個人的に思った事ですが、現在DirectI/Oを使って二面二面でやっていますから、片側5.4GB/sづつという事になっていますけれど、DNAがフルに動くと5.4GB/secってひょっとして使い切ってしまいませんか?
A:そうですね。
Q:で、ここをもうちょっと早くするといった可能性は? これもやはりトレードオフなんでしょうか?
A:そこの入出力の特殊な問題が二つとか三つあります。早くする事は技術的に可能です。問題は、コストを押さえながら早くできるかどうかという話になります。一つは動作周波数の問題ですね。動作周波数が早ければ、ピンからピンに渡す事は自体は可能になるんですけど、その時にピンの数を増やさなければいけないので、今ちょっと何百と使うと、ピン当たりのコストに跳ね返って来るので、そこがどこまで増やせますかという議論なんですが。高性能という意味ではおっしゃる通り、そこをもっと増やしてやるという話か、後は1チャンごとに伝送能力をもっと上げるという方法もありますけれどね。で、それは結局、I/Oのセルを、特殊な高速セルにする必要があったりするので。
Q:DDRに、とかですか?
A:そうですね。それが全体的なトレードオフのポイントになると思います。結果的に当然そこを増やした場合に、それを想定しているお客様にはうれしいわけですが、一般のお客様から見たら余計なコストを持たされるという感覚になる訳です。数を出したいという要求と、では性能を欲しいお客様にに対して、どこまでベンチャー企業でやっていくのか。まあ段々ベンチャー企業では無くなってるという話もあるんですけれど。
Q:(笑)
A:そこでどのあたりのお客様の声を一番重視して入れて、他のお客様にも満足してもらうのかと。やっぱり比較的数が出るところと、数よりは性能だというところと多少分けたりとか、当初は一個でアプリケーションのカバー範囲を広げようと思ったんですが、物理的な制限事項がある以上は、それはある程度セグメント分けしないと、お客様に対してはリーズナブルという格好にならないんだなあ、と。ベースのところは共通化させたいですが。PEとか、おっしゃったメモリの問題ですとか。あと、ではファンクションのどこを特化させなきゃというのは、多かれ少なかれトレードオフにならざるを得ないんですけど。まあ商品の性格によるのですが。
Q:その、4つ位までならば、これで十分かなあという気もするんですが、DAPが最大16個までIDが割り振れるので16個繋がる。DNAだけだったらもっと繋げるという話ですが。でも「もっと」と言ってもディジーチェーンで繋いだら、このスピードでは間に合わないですよね? と個人的には感じがします。普通はこうした場合、ハブ状にするとか、トポロジーをもっと他の形にして、そんなにレイテンシー掛からないようにするとか、スループットを上げるといった工夫がなされますよね?
A:一応、ちょっとだけ補足すると、入力する部分は確かに2チャンネル/2チャンネルで固定なんですが、2チャンネルは入出力、2の場合だと出力が出来て入力も出来るんですね。トポロジーは必ずしもチェーンで無くても自由な構造が取れます。横に広げたりとか。それはその三角形みたいな発展もできますし。ただ、自由度はそんなに大きくないので、何でも出来ますという事では無いですけど、必ずしもシリーズで繋ぐ必要は必ずしも無いんです。広げて、横に広げてまた戻したり、的な構造にはなってます。あの入出力はどっちにも使えるという、構造を取って、広げて、また戻してという形です。
Q:それは全二重という意味ではないですよね。Shared Busなんですよね? ある意味。ですから、こっちから送るか向こうから送るかで、同時にこれはできない。
A:ピンという意味ではですね。そういう事です。入力か出力か、切り替えて定義していただければ、2チャンネルに関しては使えるので。出力を増やした格好にするか、入力を増やしてもう一台繋ぐとか、そう言う事は可能です。