「Skim」はPDFビューワー兼簡易編集ツールだ。Mac OS XではOS標準で同種のソフト「プレビュー」が組み込まれており、PDF表示、メモや楕円、線を使って説明書きを追加できる。これに対してSkimでは、追加した注釈の内容をSpotlightで検索できるなど、プレビューが備える機能に加えてさらに便利かつ使いやすくなるよう工夫されている。
名称 | Skim |
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バージョン | 1.1.13 |
動作環境 | Mac OS X Tiger(10.4.x) |
ジャンル | PDFビューワー、PDF編集 |
開発者 | Skim project |
種別 | オープンソース |
ライセンス | BSD |
利用用途としては、まずPDFを使ったプレゼンテーションが挙げられる。その場合を想定して、SkimではPDFのプレゼンテーション機能がある。一通り終わった段階や、説明の最中で注釈を追加したり、強調したい部分を円で囲んだりといったことができる。これらのデータはPDF内に埋め込まれるが、あくまでもSkim用のデータであり、プレビューでは表示されないものだ。プレビュー上で利用したい場合は、メインメニューから[File] - [Export...]でファイルダイアログを開き、File Formatで「PDF With Embedded Notes」を選択することで注釈を埋め込んだ状態でエクスポートする(プレビューおよびMa OS X用Adobe Acrobat 8 Professionalでは編集できるが、Skim上では編集できなくなる)。
また、追加した注釈の内容をSpotlight検索で探し出せるようにしたい場合は、「PDF Bundle」という形式でセーブすると良い。"Bundle"(バンドル)という名称からピンとくる方もいると思うが、このファイルフォーマットの実体はPDFデーや(注釈の)テキストデータなど各種情報を内包する"パッケージ"となっている。普段利用している環境では"PDF Bundle"でPDFデータを蓄積しておき、プレビューしか持っていない他ユーザーとデータをやり取りする際は"PDF With Embedded Notes"でエクスポートするといった使い分けを行うと便利だろう。
Skimでは、プレビューでは物足りなかったPDF簡易編集が可能になる。文言を消したり、別な言葉に変えたりといったことができる。他にも一部のページを切り出したり、Apple Remoteによるページ切り替えのサポートなど多彩な機能をもったPDFビューワー兼簡易編集ツールだ。