Mac OS X上でWindows用ソフトを動作させる方法はいくつか存在する。1つはAppleの提供するBoot Campを使う、もう1つは「Parallels Desktop for Mac」や「VMWare Fusion」を使う、そして最後に「CrossOver Mac」を使う方法だ。これらに似た方法をフリーウェアで使えるようにするものもある。

CrossOver Macはその基盤技術としてWindows互換レイヤ「Wine」を使っている。オープンソースのWineは無償で導入できるが、インストールが手間に感じる人も少なくない。そこでもっと手軽に使えるように開発されたものが、「MikuInstaller」なのだ。

提供ファイル一式。インストールは、MikuInstaller.appをアプリケーション(Application)フォルダにコピーするだけだ

名称 MikuInstaller
バージョン 3.2(v58)
動作環境 Mac OS X 10.4(Intel Macのみ)以上、
Apple X11(LeopardはXQuartz推奨)
ジャンル ユーティリティ
開発者 mikuinstaller
種別 オープンソース
ライセンス BSD、LGPL

エクスプローラを起動したところ。X11を使って起ち上がる

MikuInstallerはその名の通り、VOCALOID2の初音ミクをMac OS X上で動作させることを目標に作られたソフトで、Wineを使うことでVOCALOID2以外のWindows用ソフトも動作させられるようになっている。

もちろん全てのWindows用ソフトが問題なく動作するという訳ではない。だが、Windowsのライセンスを購入したり有償の仮想化ソフトを導入する前に、一度は試してみる価値がある。動作すればラッキーくらいの気持ちでトライすれば、もしかするとうまく動作するかも知れない。

MikuInstallerでは日本語環境も用意してくれているので、導入は簡単だ。さらに、Windows用実行ファイルの関連付けをMikuInstallerにすれば、任意のWindows用ソフトをダブルクリックするだけで起動できるようになる。Mac OS XとWindowsの垣根を解消してくれるすばらしいソフトだ。