今回のそばは、都営三田線「春日」駅近く。白山通り沿い、文京区役所の斜向かいにある「源太郎そば」に行った。春日駅からは徒歩1分。店前からはラクーアの観覧車も見える、そんなロケーションである。黒地に白文字で、大きく「◯◯◯そば」。どうやらこれはロゴらしく、白いのれんには小さく「源太郎」と入っていた。店はガラス張りで、明るい。シックで、少しオシャレな店構えになっている。

「野菜どっさりそば」(税込480円)はそばの上に野菜がどっさり

女性客にも人気の立ち食いそば屋

右手の一部が自動ドアに。入るとすぐ右手に券売機がある。メニューは写真入りで分かりやすい。今日は名物メニューのひとつである「野菜どっさりそば」(税込480円)を食べることにする。

店内は奥に長く、着席で20人位は座れるだろうか、やや広めの店内である。平日12時のお昼どきに訪問、満員ではなかったが8割位は埋まっており、その後も客足は途絶えなかった。突き当りが厨房カウンターになっていて、こちらで食券を渡し、半券を受け取る。すぐ脇の冷水機から水をくみ、席をとって番号が呼ばれるのを待つ。

油通しされたザク切りのキャベツ、もやし、千切りニンジンが、どっさり載せられたヘルシーな一杯。見た目はどこか、タンメンのようでもある。少し意表を突いた組み合わせではあるが、ホッとする味。野菜の甘みがツユに溶け込み、さらに油が濃厚なコクをプラス。ああそうか、かき揚げそばと同じ原理だ。合わないはずがない。

麺は細くて、白い。コシはなく柔らかめで、あまり主張はしてこない。卓上には「ゆず粉」があるので、お好みで合わせて良し。この野菜どっさりそばは「温・冷」「そば・うどん」から選べるので、違った組み合わせで選べば、また全然違った印象になりそうだ。

「源太郎そば」は見た目のオシャレさも魅力のひとつ

店内の雰囲気作りもメニューも、女性客が入りやすい源太郎そば。現に、この日、客の2割ほどは女性だった。万人向けのやさしいそばがいただける、良店だと言えるだろう。

※記事中の情報は2016年7月取材時のもの

筆者プロフィール: 高山 洋介(たかやま ようすけ)

1981年生まれ。三重県出身、東京都在住。同人サークル「ENGELERS」にて、主に都内の銭湯を紹介した『東京銭湯』シリーズを制作している。