定番のDAWソフト「Cakwalk SONAR X2」を使って音楽制作を始めるための基礎知識や音楽制作のヒントを解説していく本連載。 SONAR X2では楽器が弾けなくてもマウスだけでさまざまな楽器の演奏を再現することができますが、よりスピーディーに入力したい場合は本連載の第2回で紹介した「MIDIキーボード」が便利です。今回は、このMIDIキーボードを使った入力方法について、動画を見ながら学んでみましょう。

MIDIキーボードを使って入力しよう!

マウスでは、音を1つ入力するたびにクリックしていく必要がありますので、ピアノのように和音を入力しようと思うと大変ですし、1曲分を打ち込み終わるまでに時間もかかってしまいます。一方、MIDIキーボードを使えば1度に複数の音を入力することができ、マウスよりもスピーディーに打ち込むことができるのです。

リアルタイム入力

MIDIキーボードを使って打ち込む1つ目の方法は、曲に合わせてMIDIキーボードを"演奏"して入力する「リアルタイム入力」です。

ただし、入力は速くなるのですが、リアルタイム入力には、キーボードの演奏タイミングがずれてしまう、ミスタッチをしてしまう、……そもそもキーボードが演奏できないと難しい……、といった問題があります。でもSONAR X2には、ズレて入力されてしまった音を自動的に正しいタイミングに修正する「クォンタイズ」という機能があります。入力時に、下図左のようにズレてしまっても、クォンタイズを使えば右側のような正しいタイミングに、バッチリ自動修正してくれるのです!

ズレてしまった演奏(画面左側ブロック)も、クォンタイズを使えば曲のタイミングにバッチリ修正してくれます(右側ブロック)

またSONAR X2には、入力時に演奏データを自動的にクォンタイズで補正する「インプット・クォンタイズ」という機能もあります。インプット・クォンタイズを使った、リアルタイム入力方法を見てみましょう。

ステップ録音

また、音の長さとタイミングはSONAR X2で指定し、音程だけをMIDIキーボードで打ち込む「ステップ録音」といった機能を使えば、さらに簡単に打ち込みが行えます。

MIDIキーボードを使えば、さらにスピーディな打ち込みが可能です

こちらも動画を見てみましょう。

以上、3回連続でお伝えしてきましたが、SONAR X2に用意されたプラグイン・シンセサイザーとMIDIの打ち込み機能を使うことで、あらゆる楽器が再現可能になります。操作のコツは、楽器や目的、フレーズに合わせて入力方法を使い分けることです。

次回は、これまでに打ち込んだMIDIデータに、さまざまな演奏表現を付け加える方法を紹介していきます。お楽しみに!