会社員の副業や複業が当たり前となり、個人レベルでの起業も珍しくないなど、現代の働き方は一昔前に比べて非常に多様化してきています。それはすなわち、自らの優れたアイディアやスキル次第で、いくらでも仕事を生み出せるということを意味しています。
では一体、どのような知識や技術を有していれば仕事に結びつきやすいのでしょうか。本特集では、5人のFPの方に独自の視点で考えてもらった「これからの時代でお金を稼いでいくために有利に働くであろう資格」を紹介していきます。
最近では副業を認める会社も増えてきました。それに連れて、個人の働き方も多様化してきています。一つの会社で定年まで働くことが当たり前ではなくなってきた現在だからこそ、自分のやりたい仕事にチャレンジしていきたいですね。そこで、副業や転職に役立つ資格を紹介します。
ファイナンシャルプランニング技能士
テレビや雑誌などでファイナンシャル・プランナーがコメントをしているのを見たことがあるという人は多いのではないでしょうか。「ファイナンシャル・プランナー(FP)はどのような仕事をしているの?」と、興味を持っている人もいることでしょう。
一言でいうとFPは、保険や税金、金融資産運用、不動産や相続などの幅広い知識を持ち、個人のライフプランの設計を行うお金の専門家です。FPの資格には、国家資格のFP技能検定(1級~3級)と日本FP協会認定のAFP、CFPがあります。試験は、1月、5月、9月と年に3回あるので、仕事をしながらでも自分のペースで学ぶことができますよ。
FPの資格を取得し仕事として活かしていくには、大きく分けると企業に属して働く「企業系FP」と個人事務所などを立ち上げて独立して働く「独立系FP」の2つのパターンに分けることができます。 転職して金融機関に就職したいと思っている人には、FPの資格は有利な資格と言えるでしょう。
独立系FPの場合、今すぐに個人事務所を立ち上げなくても、副業や在宅で仕事をすることができます。週末に在宅でこのようなコラムを書いたり、個別相談を受けたりする働き方なら、今の仕事をしながらでもできそうですね。
また、今すぐ仕事として活かす予定がない人でも、自分自身のライフプランに活かすことができます。私たちは一生、お金に関わって生きていかなければなりません。お金に関わるさまざまな場面で正しい知識があれば、その都度上手に対処することができますよ。
社会保険労務士
人生100年時代と言われるようになり、私たちの老後が長くなるのと同時に、社会保障制度もどんどん変化し、複雑になってきました。社会保険労務士は、社会保険や年金、労務管理を扱う専門家です。
社会保険労務士の資格を持つ人しかできない独占業務があり、雇用保険や健康保険、厚生年金保険の書類作成を代理で行うことができます。また、企業において社員教育や退職金制度のコンサルティングなどを依頼されることも。
働き方は、企業に勤務するか、独立して事務所を開くかを選べます。 企業で働く場合は、今の勤務先でもスキルアップになりますし、転職する場合も社会保険労務士の資格を持っていることはプラス材料になります。 独立している社会保険労務士の中には、先ほどお伝えしたFP資格とダブルライセンスを持っている人もいます。社会保険の専門知識と、幅広いFPの知識を持ち合わせることで、さらに活躍できる場面が増えそうですね。
地方上級・市役所・国家一般職(大卒)
景気や業績に左右されず、安定した賃金で働きたいと思うなら公務員にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
公務員は国や都道府県が地位を保証してくれるため、信頼性が高い職業です。地域や職種によって金額に違いはありますが、給与が安定しているというのは大きな魅力です。また、倒産やリストラの恐れがないため、雇用も生涯にわたり安定しているので、安心して定年まで働くことができます。福利厚生が整っているのもメリットの一つです。
私たちの生活は、自治体や国に守られているといっても過言ではありません。そういう意味でも、公務員の仕事は社会に貢献できるやりがいがある仕事と言えるでしょう。
公務員試験は5月~6月頃に1次試験が行われます。1次試験に合格すると7~8月頃に2次試験で面接があります。社会人採用の受験資格は日本国籍で、自治体によって違いますが年齢制限があります。30歳くらいまでの人なら一般枠での受験がおすすめです。もし、来年の受験を考えるなら、今から勉強すれば間に合いそうです(2020年5月現在)。
仕事をしながらの勉強は、時間も限られるため大変かと思いますが、通信教育やWeb講座なら、在宅で仕事が終わった夜や週末に勉強することができますね。
これからの時代、働き方は自分で選べるようになっていくでしょう。自分の好きな働き方をするために資格を取得するということは、自分自身に投資をするということでもあります。チャレンジしたい資格があればぜひ頑張って取得して、自分の将来に活かしてくださいね。