夏の休日ジャケットは、大人に欠かせない一着として活躍します。とくにドレスコードが求められる場面では、必須となるアイテムですよね。
ところがジャケットは身体を覆う面積が広いので、場合によっては暑苦しい印象を与えます。せっかくのイベントもこれでは台無し。涼しく仕上げる分岐点は、「生地感」の工夫次第でした。
正解ポイント
・生地感にこだわろう
・インナーに気を付けよう
渋いおじさんと呼ばれるためのサマージャケットの最適解を、『男の服選びがわかる本』(池田書店)の著者が解説します。
「機能」素材の生地感を選ぼう
薄手のものならサマージャケットだと思いますよね。実は薄さに加えて、「生地感」も印象を変えるのです。
これまでのサマージャケットは、夏の季節感を表すリネン(麻)で織られたものが一般的でした。たしかに軽量でカラッとした麻の風合いは、高温多湿の日本の夏にもピッタリです。
ところがこの10年で、ウォッシャブルや接触冷感など機能性の高い化学繊維の生地が広まっています。機能素材と呼ばれるこれらの生地感は、天然繊維のリネンのサマージャケットより、格段に涼しく仕上がるのです。
夏でもノンストレスで過ごせる機能素材のサマージャケット。店頭でチェックする際は値札にある素材表示に目を向けてみてください。ポリエステルやナイロンといった化学繊維を見つけたら、まずは試着してみましょう。
軽量で涼しい機能素材のサマージャケットの着用感に驚くはずですから。特に裏地がついていないタイプを試してみてください。
「襟なし」インナーを合わせよう
スーツに合わせるワイシャツのイメージが強いため、ジャケットに、「襟がついたシャツを合わせる」という方も多いようです。この思考パターンは、機能素材のサマージャケットを着こなすうえで、失敗する人が陥りがちです。
涼しく快適に着用することを想定した機能素材は、裏地を省いたペラっとしたジャケットが多いため、襟つきシャツに「負けて」しまいます。具体的に言えば、シャツの持つドレス感に比較するとジャケットが「薄っぺらく」見えてしまうということ。
ではどんなものを合わせるのが良いのでしょうか。
機能素材のジャケットには、クルーネックやVネックなど、「襟なし」インナーを合わせてみてください。襟がないインナーによって、サマージャケットの薄っぺらさが軽快さに変わります。
もし普通のTシャツに苦手意識をお持ちの方ならば、最近増えてきたニットTシャツがおすすめ。コットン糸で編んだ薄手のサマーニットは、涼し気ながらも上品に映るもの。
この夏、サマージャケットの「生地感」と「襟なし」インナーの着こなしで、ドレスコードが求められるイベントも楽しみましょう。