正解ポイント
・清潔感の象徴「白チノ」のすすめ
・ベージュには、青ジャケットを!
休日ズボンの代表格チノパンは、スラックスに比べカジュアルです。そのカジュアル感ある雰囲気こそチノパンの魅力ですが、一歩間違えれば、途端に老け込んで見えるもの。
だからこそサイズ感に気を配る方も多いのですが、清潔感ある色選びについては見逃しがち。これでは「チノパン攻略」とは言えませんよね。
渋いおじさんと呼ばれるためのチノパンの最適解を、『男の服選びがわかる本』(池田書店)の著者が解説します。
「ベージュ以外」も候補にしよう
綾織りの丈夫で厚手の生地であるチノ・クロスは、その強度から作業着に向いている素材です。素材の特性から、工場の木くず汚れが目立たないベージュやカーキに染色されることが多く、チノパンといえばベージュを連想する方が多いでしょう。
そんな定番のベージュのチノパンをカジュアルに活かすならば、フレンチカジュアルがお手本。
「ボーダーTシャツの首元に、スカーフ感覚でバンダナを巻いた」コーディネートは洗練された印象ですが、50代以上の男性には難しい上級者向けであることは否めませんよね。
そこで私のおすすめは、白や紺のチノパンを選択肢に加えること。これらの色は日本人の黒髪によく合い、何よりグレーや紺のジャケットにも簡単に合わせられるからです。
例えば、定番のグレージャケットに白のクルーネックTを合わせるだけで紺のチノパンコーデも仕上がります。
ベージュに、青ジャケットを合わせてみよう
それでもベージュのチノパンを履きたいという場合、フレンチカジュアル以外ではどんな色のトップスが合うのでしょうか。このとき意識すべきは上下半身のコントラストです。 無彩色である白チノに濃紺ジャケットは合わせやすいのですが、有彩色であるベージュでは難易度が高いのです。
日本のファッションシーンでは、60年代から定番とされるアイビースタイルが"まさにこれ"ですが、あの恰好がシックリくる日本人はあまり多くはないのでは。
これは髪色も関係している気がしています。ブロンドの方はベージュを拾えますが、黒髪ではベージュを拾えないからです。
つまり、ベージュチノに濃紺ジャケットでは、「有彩色同士のため、ベージュの明るさに比べて、コントラストが強すぎる」のです。
そこで紺のなかでも、青みの強いジャケットを合わせてみてください。ライトネイビーと呼ばれる青みの強い紺色ならば、有彩色のベージュになじむはず。
一方、ライトグレーのジャケットを合わせる方も見掛けますが、こちらも注意が必要です。
店頭のディスプレイではなじんで見えるライトグレーとベージュの色合わせは、どちらも彩りが低い色合いのため、着る人の年齢によっては枯れた印象を与え、老け込んで見えやすいのです。
清潔感ある色選びで、チノパンもエレガントに仕上げましょう。