大人カジュアルの定番アイテムに変化が見られます。なかでもパンツについてはジーンズやチノパンといった綿素材に代わり、ウォッシャブルでシワに強い100%化学繊維素材が増えています。
「イージースラックス」と呼ばれるこれらのパンツは、新時代の大人カジュアルに欠かせません。ですがスラックスといえば、ビジネスの印象が強いのでは。またジャストシルエットに慣れている方にとっては、太さの違和感についても悩みどころですよね。
正解ポイント
・吊すように履きこなす
・トップスの裾だし
渋いおじさんに仕上がる「イージースラックスの最適解」を、『男の服選びがわかる本』(池田書店)の著者が解説します。
「吊す」ように履きこなそう
ここ数年、ジーンズ姿の大人カジュアルが、ガクッと減りました。代わりに台頭してきたカジュアル専用スラックスは、ピタッとしたジーンズやチノパンとは履き方が変わります。
この違いを理解しないまま履くと、余った生地にシワが寄ってだらしなく見えたり、普段の綿素材のパンツと比較すると、股下が低く見えたりしてしまいます。というのもイージースラックスは、吊すように履くパンツだから。
薄い生地のイージースラックスは「おへそ位置から吊すように履く」ことでカーテンのようなきれいなドレープを生み出します。だからこそピタピタに着るのではなく、余裕あるワイドなものが流行っているのです。
とはいえいい年齢の男性が履くと、余計なシワをもてあますので、太すぎないものを選びましょう。
またウエストに紐が付いていますので、結んでズレ落ちないよう履きこなしてください。
トップス裾を出したコーディネート
ドレープを利かせることで、上品見えするイージースラックスは、テーラードジャケットからシャツアウターまで幅広く合わせられます。またインナーについても「襟の有無を問いません」が、シャツインには向いていません。
というのもウエストにゴムが付いているタイプが多く、ウエストのゴムが丸見えにだと生活感を生じさせるからです。またシャツインがビジネスカジュアルを連想させる懸念もあります。
シャツを合わせる場合は、裾を出して着る分には、こなれて見えるでしょう。このとき襟がついたタイプよりバンドカラーシャツと呼ばれるビジネス使いしないものがよく合います。もしくは襟がないカットソーをインナーにしてみてください。
新時代の定番パンツであるイージースラックスは、ジーンズやチノパンとは別物。ですので「履き位置」や「着こなし」に留意しましょう。